「錯視アート2021・星加民雄展」島田美術館

「錯視アート2021・星加民雄展」島田美術館

名称:「錯視アート2021・星加民雄展」島田美術館
会期:2021年10月15日(金)~10月24日(日)
住所:〒860-0073熊本県熊本市西区島崎4-5-28
TEL:096-352-4597
URL:島田美術館

作家コメント
本展は錯視効果を表現の要素とした体感しながら表現の面白さを楽しむ展覧会です。
錯視は日常の中で見られる現象ですが、日常生活では邪魔者扱いされている現象です。
例えば、印刷や映像表現のズレをモアレ現象といい、除去する技術に主眼が置かれます。
それだけでなく交通事故の原因に残念ながら錯視が要因になることがしばしばあります。しかし視点を変えれば表現の面白さにつながってきます。
アート表現やデザイン、視覚心理学等などの研究領域では研究素材として、また逆発送的な応用に活用されています。
今回の展覧会では、見る人の視点移動に伴って動かないはずの画面が動いて見える錯視効果をアート表現に用いています。
ぜひ、体感しながら作品を楽しんで見てください。
また、錯視効果の逆発想的な視点から交通事故防止に向けた取り組みについても展示しています。
近年になって導入されてきた信号機のない環状交差点(ラウンドアバウト交差点)への活用に向けた取り組みにも注目していただければ嬉しいです。
錯視効果のアート表現の面白さに加え、街のシンボルとしての美しいラウンドアバウト交差点への具体的な提案内容も展示しています。
アートと科学を織り交ぜた展覧会、ぜひご高覧いただければ幸いです。

「錯視アート2021・星加民雄展」島田美術館
「錯視アート2021・星加民雄展」島田美術館
「錯視アート2021・星加民雄展」島田美術館
デザインコンセプトの概要:
信号機のない環状交差点であるラウンドアバウト交通システムは、交通円滑化と事故削減や景観美につながる魅力を利点に持ち、交通量の少ない交差点の右折時の事故軽減、対向車両の待ち時間の削減、災害時における対応力に非常に優れている。斬新で美しい道路環境とランドマーク的景観デザインに主眼を置き、1)進入口直前の錯視効果によるイメージハンプの速度抑制システム、2)地域のシンボルとしてのアーティスティックで美しいシンボルサイン、誘導サインのシステムのトータルシステムの構築が特徴。
1.進入時における錯視効果による速抑制方法
ラウンドアバウト進入時への対応策として、ジグザグ形式イメージハンプ(図上左参照)を活用する。
デザインの特徴として音と衝撃によって減速を促すライン表示方式となっている。施工が容易で視覚と音と衝撃の3つの要素で速度抑制効果を図るデザイン。特に音の静かなハイブリッド車や電気自動車に対する横断歩道時の視覚障がい者にも優しいシステムである。
2.ラウンドアバウト中央島(円形内)のシンボルサイン
地域の景観美に大きく影響するラウンドアバウト交差点は、ランドマーク的シンボルとしての重要な役割を担っている。従来の路面標示や標識等のリデザインが必要不可欠である。芸術、景観デザインの視点に立った街の美観を尊重するデザインの構築が必要である。特に中央スペースに設置する立体造形物については、各進入口からの印象付けとなる多義立体表現(一つの立体の中に複数の要素を含む表現)あるいはイニシャル表示の組み合わせ等が特徴。将来的には行政と芸術家とのコラボによる地域のシンボルとなる景観構築を目指す。

星加民雄(ほしか たみお)
1955/ 愛媛県生まれ(双子の弟はFinlandのアーティスト)
宮城県職員、都立校教諭を経て1994年に筑波大学大学院に社会人として入学
1999/崇城大学芸術学部設置準備室、翌年、芸術学部デザイン学科助教授
2005/ 九州大学で博士(芸術工学)取得
2020/崇城大学を定年退職
現在、東亜大学芸術学部客員教授、福岡教育大学非常勤講師、アーティスト
主な展覧会
1990/ 第18回日本国際美術展、現代日本美術展(´97、´99)
1997/ モダンアート展「俊英作家賞」受賞、「会友佳作賞」受賞(´02)展、CAF・N展(´93〜)
1999/ 個展/アートスペース羅針盤(企画)、つくば美術館(´99)、熊本市現代美術館(´04企画)
2001/ 現代のイメージⅤ「絵画の現在進行形」/ 熊本県立美術館・分館(企画)
2016/ 「REALISM OF MOVEMENT」/ エミール・セーデル・クロイツ美術館(企画)/ フィンランド
2017/ 「イリュージョンの科学とアート展」/熊本県立美術館・本館
2019/ 「Japonism T0day」/ エミール・セーデル・クロイツ美術館(企画)/ フィンランド

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