2021年度著名作家招聘事業×テーマ展「八代 清水六兵衞展―陶を構築する」 兵庫陶芸美術館

2021年度著名作家招聘事業×テーマ展「八代 清水六兵衞展―陶を構築する」 兵庫陶芸美術館

名称:2021年度著名作家招聘事業×テーマ展「八代 清水六兵衞展―陶を構築する」 兵庫陶芸美術館
会期:2021年12月11日(土)~2022年2月27日(日)
休館日:月曜日
  ※ただし1月3日(月)、1月10日(月・祝)は開館し、1月4日(火)、1月11日(火)は休館
開館時間:10:00~18:00 ※入館は閉館の30分前まで
会場:兵庫陶芸美術館 展示室1
住所:〒669-2135兵庫県篠山市今田町上立杭4
TEL:079-597-3961
URL:兵庫陶芸美術館

《Relation 96-A》1996 撮影:畠山崇
《Relation 96-A》1996 撮影:畠山崇

兵庫陶芸美術館では、国内外で活躍する著名な作家を招聘し、若き作り手たちに刺激を与えるとともに、幅広い人々により深く陶芸に親しんでいただくため、2006年から「著名作家招聘事業」を実施しています。第16回となる今回は、設計図面に合わせて正確にカットした土の板を結合させ、焼成によるゆがみを意図的に取り入れることで、独自の造形世界を作り上げる八代清水六兵衞氏(1954- )をお迎えします。
江戸時代中期から約250年続く京都の陶家に生まれた八代清水六兵衞氏は、早稲田大学理工学部建築科在学中、彫刻家・清水九兵衞としても活躍した七代の仕事を手伝う中で、やきものへの関心を高めます。1979年の大学卒業後、本格的に作陶の道に進み、京都府立陶工職業訓練校(現・京都府立陶工高等技術専門校)で轆轤(ろくろ)、京都市工業試験場(現・京都市産業技術研究所)で釉薬の基礎的な技術を学びます。
複数個のパーツを構築した作品によって、1983年の第21回朝日陶芸展でグランプリを獲得するなど、その造形は早くから注目を集めました。1990年からは、白く光沢のあるオパールラスター釉も用い、大型作品によって、作品、設置空間、鑑賞者の関係性を一層追求していきます。
接合された土の一部に切り込みを入れ、焼成の熱によるたわみが生じたパーツで構築された作品は、建築的、幾何学的な印象を与える一方、土の性質が現れ、人為の及ばない焼成との関わりを必要とするやきものらしさも呈しています。
2000年に八代清水六兵衞を襲名した後は、作品内部の空間がより強調された、器物としての機能を持つ作品によっても、周囲との関係性が考察されています。
本展では、ブロックのようなパーツを組み合わせた1990年代以降の大型作品から、近年取り組んでいる器物の面を大きく切り取った作品までを展観することで、空間と融和する、八代清水六兵衞氏の造形の深奥に迫ります。

《Space Receptor 2004》2004 撮影:内田芳孝(ノマディック工房)
《Space Receptor 2004》2004 撮影:内田芳孝(ノマディック工房)

作家プロフィール
八代 清水六兵衞
Kiyomizu Rokubey Ⅷ
1954 京都府京都市に七代清水六兵衞の長男として生まれる
1979 早稲田大学理工学部建築学科卒業
1980 京都府立陶工職業訓練校(現・京都府立陶工高等技術専門校) 本科修了
1981 京都市工業試験場(現・京都市産業技術研究所) 専修科修了
1983 第21回朝日陶芸展 グランプリ ’86も
1988 京都市芸術新人賞
1993 京都府文化賞 奨励賞
1999 タカシマヤ美術賞
2000 八代清水六兵衞を襲名
2003 京都造形芸術大学(現・京都芸術大学)教授~’20
2005 2004年度日本陶磁協会賞
2009 京都府文化賞 功労賞
2013 京都美術文化賞

《輝白陶姿 24-B》2012
《輝白陶姿 24-B》2012
《黒泑陶姿 26-A》2014
《黒泑陶姿 26-A》2014
《Link 96》1996 撮影:畠山崇
《Link 96》1996 撮影:畠山崇
《赤容陶姿 A》2018 撮影:来田猛
《赤容陶姿 A》2018 撮影:来田猛

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