協働企画展示「芥川龍之介と太宰治」新宿歴史博物館

協働企画展示「芥川龍之介と太宰治」新宿歴史博物館

名称:協働企画展示「芥川龍之介と太宰治」新宿歴史博物館
会期:令和4年3月1日(火)~7月24日(日) 
時間:9:30~17:30(入館は17:00まで)
休館日:第2、第4月曜(月曜日が休日の場合は開館し、その翌平日休館)
会場:<新宿会場>新宿歴史博物館 1階れきはくギャラリー・常設展示室
住所:〒160-0008東京都新宿区四谷三栄町12-16
TEL:03-3359-2131
URL:新宿歴史博物館

協働企画展示「芥川龍之介と太宰治」
芥川龍之介(1892-1927)が数多くの代表作を執筆した田端。芥川に焦がれながらその生涯を小説に捧げた太宰治(1909-1948)の創作の地、三鷹。また、両作家の早熟な学生時代に拠点となった新宿。2022年、芥川の生誕130年を機に、芥川と太宰のゆかりの地にある文化施設が手を携え、協働企画展示を開催します。
芥川龍之介と新宿・田端
芥川は第一高等学校入学後の18歳から東京帝国大学二年に進級する22歳まで、実父新原敏三が営む牧場(現新宿2丁目)脇にあった実父の持家で過ごしました。この間、文壇デビューの契機となる「新思潮」を同志たちと創刊し研鑽を積みました。新宿は、芥川が文学修業に励んだ地と言えます。
新宿の次に移り住んだのは、田端(現田端1丁目)です。ここから夏目漱石宅(現新宿区立漱石山房記念館)の木曜会に通い、漱石に激賞をうけ25歳で彗星のごとく文壇デビューしました。そして、流行作家となり、今日我々が親しんでいる数多くの作品を残し、足早に大正という時代を駆け抜けました。昭和に改元された7ケ月後、芥川は、田端の自宅で<ぼんやりした不安>という言葉を残して自ら命を絶ち、社会に強烈な衝撃を与えました。享年35歳。
太宰治と新宿・三鷹
芥川に思慕し、作家志望だった太宰。芥川の死に衝撃を受けたのは18歳、官立弘前高等学校に通う学生でした。東京帝国大学進学を機に上京し、「常盤館」(現高田馬場1丁目)に下宿しますが、非合法活動のアジトとなり、居を転々としながら不安定な学生生活を送ります。
結婚して三鷹(現下連雀2丁目)に家を借りてからは一度も転居することなく、家族との生活によって精神的安定を得、作風にも明るさを取り戻しました。晩年作ばかりが注目される太宰ですが、創作が阻まれる戦中にこそ手を緩めず作品を書き連ねたことは、文学界における大きな功績と言えます。戦後は朝日新聞で連載を確約されるまでの流行作家となりますが、玉川上水に入水し絶命。時代の寵児が告げた突然の別れは、芥川と同様に衝撃的な最期となりました。享年38歳。

関連記事

コメント

  • トラックバックは利用できません。

  • コメント (0)

  1. この記事へのコメントはありません。

ピックアップ記事

  1. 「第十四回 I氏賞受賞作家展」岡山県立美術館
  2. わが街ながのゆかりの作家展 中村明個展「混ポジション」長野市芸術館
  3. 「東京造形大学 写真研究所 ―ミクロな視点とマクロな視点―」BankART KAIKO
ページ上部へ戻る