「かくれんぼーさがして。そして、」茅ヶ崎市美術館

「かくれんぼーさがして。そして、」茅ヶ崎市美術館

名称:「かくれんぼーさがして。そして、」茅ヶ崎市美術館
会期:2022年7月16日(土)〜2022年9月4日(日)
会場:茅ヶ崎市美術館 展示室1・2・3
時間:10:00〜17:00 (最終入場時間 16:30)
   ※展覧会会期により変更の場合があります
休館日:月曜日 7月19日(火)
   ※ただし7月18日は開館
観覧料:一般 700円(600円)
    大学生 500円(400円)
    市内在住65歳以上 350円(250円)
    高校生以下、障がい者およびその介護者は無料
    ※( )内は20名以上の団体料金
住所:〒253-0053神奈川県茅ヶ崎市東海岸北1-4-45
TEL:0467-88-1177
URL:茅ヶ崎市美術館

zmi《dalai》 2022年 水彩、デジタルコラージュ
zmi《dalai》 2022年 水彩、デジタルコラージュ

美術が他の学びと交わるとき
私たちにとって未知の存在であった新型コロナウィルスの影響により、思ったように外出できず、友達とも遊べず、家の中で随分多くの時間を過ごす日々がつづきました。人の気配が消えた町は、まるで、壮大な「かくれんぼ」が行われているかのようにひっそりとした時間が流れていました。本展では「かくれんぼ」をキーワードに、写真と絵画を用いて観光写真から人々の存在を消した作風で知られる城田圭介をはじめ、近年新たに当館に収蔵された上田薫、丹阿弥丹波子、原良介の4人の作家の作品を紹介します。また、特別展示として音楽家zmiの音により呼び起こされる風景をご鑑賞いただけたらと思います。
さらに、子どもたちの夏休みにあわせ、作品の中にある光の特徴、版画の技法、時間の感覚、音の連なりなど、美術から拡がるさまざまな学びにも目を向けてみます。作品の中にかくれているものを探すように、そっと近づきよく目をこらし、ときには目をつぶり、じっと耳を澄ましてみる。そして、ゆっくりじっくり作品と向き合うことで、私たちのまわりを取り巻く多くのものやこととの交わりに気づくひとときをお過ごしいただければ幸いです。

城田圭介《古代建築のパノラマ》 2019年 写真に油彩 Photo: kenji kagawa
城田圭介《古代建築のパノラマ》 2019年 写真に油彩 Photo: kenji kagawa
上田薫《スプーンのジェリーA》 1986年 リトグラフ
上田薫《スプーンのジェリーA》 1986年 リトグラフ
丹阿弥丹波子《そらまめ》 2009年 メゾチント、紙 Photo: Saegusa Toshiaki
丹阿弥丹波子《そらまめ》 2009年 メゾチント、紙 Photo: Saegusa Toshiaki
原良介《土手の上で》 2019年 油彩、キャンバス Photo: kenji kagawa
原良介《土手の上で》 2019年 油彩、キャンバス Photo: kenji kagawa
齋藤名穂《たてものキューブ(長野県立美術館)》 2021年 Photo:Hideki Ookura
齋藤名穂《たてものキューブ(長野県立美術館)》 2021年 Photo:Hideki Ookura

出品作家プロフィール
城田 圭介 SHIROTA Keisuke
1975年、神奈川県生まれ、茅ヶ崎市在住。美術家。2001年、東京藝術大学美術学部デザイン科卒業。2003年、同大学大学院修了。写真と絵画を用いた独自の表現手法により、人の視覚経験や記憶にまつわる作品を制作。日本、韓国、ドイツ、スペインなど、国内外の美術館やギャラリーでの個展多数。2019年、茅ヶ崎市美術館で国内の美術館初となる個展「写真はもとより PAINT, SEEING PHOTOS」を開催。https://www.keisukeshirota.com
上田 薫 UEDA Kaoru
1928年、東京都生まれ、横浜市在住。画家。1954年、東京藝術大学絵画科油画専攻卒業。日本におけるスーパーリアリズムの第一人者。殻から滑り落ちる黄身と白身をリアルに描いた「なま玉子」は代表作として知られ、移ろうものの一瞬の姿や反射や透過など光の性質を捉えた、精巧で現物以上にリアルに見える作品は非常に高い評価をうける。国内外を問わずこれまで数多くの展覧会に参加。近年では、2020年、横須賀美術館にて個展「上田薫」を開催。
丹阿弥 丹波子 TAN-AMI Niwako
1927年、東京都生まれ、在住。銅版画家。1940年、文化学院女学部入学。1943年、卒業。メゾチントという銅版画技法を用い、草花、野菜、グラスなど身近にあるものをモチーフとした作品を50年以上にわたり制作。モノクロームの画面上でモチーフは光をまとい浮かび上がり、静謐な空気が漂う作品は多くの人々を魅了。遠藤周作らの小説の挿画も手掛ける。2015年、茅ヶ崎市美術館で大規模な個展「時のきらめき」を開催。
原 良介 HARA Ryosuke
1975年、神奈川県生まれ、鎌倉市在住。画家。2000年、多摩美術大学美術学部絵画学科卒業、2002年、同大学大学院美術研究科修了。「トーキョーワンダーウォール公募2001」大賞受賞。油彩絵具を用いて、薄塗り、一層描きといった手法により透明感ある作風で知られ、次元の概念について考察する作品を制作。茅ヶ崎市美術館では2012年に個展「原良介-絵画への小径」を開催。ほか、2019年の企画展「美術館まで(から)つづく道」に参加。https://ryosukehara.com
zmi ズミ
1986年、静岡県生まれ、バンクーバー在住。音楽家。幼少期から慣れ親しむピアノを用い、柔らかなサウンドを奏でる。CMや映画への楽曲提供など数々の作品を発表。日常の何気ないシーンに存在する音を、独自の感覚で取り込み創り上げられた音楽は、人の記憶や体験と結びつき豊かな情景を呼び起こす。また、音楽のみならず写真や映像作品など、幅広い創作活動を行っている。2015年に1stアルバム「ふうね」、2022年に2ndアルバム「piano diary」をリリース。https://www.zmisound.com
特別プロジェクト
齋藤 名穂 SAITO Nao
東京都生まれ、在住。建築家、デザイナー。UNI DESIGN主宰。早稲田大学理工学部建築学科卒業後、フィンランドへ留学。ヘルシンキ芸術デザイン大学空間デザイン修士課程修了。「建築空間を、五感や個人の空間の記憶を頼りにデザインする」をテーマに、見えない人と見える人が一緒に読む地図や場所の記憶を引き継ぐ家具のデザイン、展覧会の会場構成、美術館空間・作品を五感で鑑賞するツールのデザインなど、幅広いプロジェクトを手がける。https://u-ni-design.com

関連記事

コメント

  • トラックバックは利用できません。

  • コメント (0)

  1. この記事へのコメントはありません。

ピックアップ記事

  1. 企画展「石のワンダー」愛媛県総合科学博物館
  2. 特別陳列「洞窟から探る人類史 東南アジアの洞窟遺跡」奈良県立橿原考古学研究所附属博物館
  3. 「動き出す浮世絵展 TOKYO」寺田倉庫G1
ページ上部へ戻る