「末松由華利展 − Visions of a Torn World −」日本橋三越本店

作品名:象る サイズ:145.5×145.5cm

名称:「末松由華利展 − Visions of a Torn World −」日本橋三越本店
会期:2022年8月3日(水) ~ 2022年8月8日(月) 最終日は午後5時終了
会場:日本橋三越本店本館6階美術サロン
住所:〒103-8001 東京都中央区日本橋室町1-4-1
TEL: 03-3241-3311
URL: 日本橋三越本店

作品名:捨て置くにはちょうどいい  サイズ:60.6×91cm
作品名:捨て置くにはちょうどいい サイズ:60.6×91cm

本展覧会タイトル、[Visions of a Torn World]は、英訳版『方丈記』の副題に由来する。
今年の3月、制作のために雪深い田舎町に一ヶ月間滞在した。
重くて厚い雪の層は、全てのものを覆い尽くし、凍て尽くし、一切のものに変化を許さずにいるように見えた。異国の雪景色を物珍しく思う反面、来る日も来る日も変化しない、この真っ白い景色を空恐ろしく感じた。「ずっとこのまま、この地域は冬が明けないのではないか。」そんなことがある筈は無い、と頭ではわかっているのに、自身の置かれた状況から得られる体感が思考に勝り、不安に心奪われる。
もちろん、北欧の冬とは言え3月も中旬を過ぎると、近づく春の気配に、頑なだった雪も徐々に溶け、滞在の終盤にはようやく直に地面を踏むことが出来た。安堵と共に、ふと「ゆく川の流れは」の一節が頭によぎった。
変わらないものは、良くも悪くも、「無い」のだ。
2022年3月、新型コロナウィルスに加え、大きな出来事が世界中の人々を揺るがし、変化を強要した。そんな折に、「変わらないものは無い」と体感を以って再認識できた経験は、何ものにも変え難い。
自然も人も、必ず変化するものなのだ。
それは時に残酷な結果をもたらすかもしれないが、同時に希望をもたらす。
その気づきと実感を、作品と展覧会のタイトルに込め、開催の挨拶に代えさせて頂きます。
末松 由華利

作品名:きっと今頃(2点組)  サイズ:80.3×233.4cm
作品名:きっと今頃(2点組) サイズ:80.3×233.4cm
作品名:象る サイズ:145.5×145.5cm
作品名:象る サイズ:145.5×145.5cm

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