名称:企画展「ちぃさい、ちっこい、ちっちゃ!」紅ミュージアム
会期:2022年10月18日(火)〜12月11日(日)
開館時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)
料金:①一般600円 ②限定小冊子付800円
※中学生以下、障害者手帳所持者及びその同伴者1名まで無料
休館日:毎週月曜日
会場:紅ミュージアム
住所:〒107-0062東京都港区南青山6-6-20 K’s南青山ビル1F
TEL:03-5467-3735
URL:紅ミュージアム
実物をよく写し、小さくつくられたもの。日本では、モノや世界観を縮小化することに親しんできた歴史が長く、すでに縄文時代にはミニチュア祭祀具の存在が認められます。
ミニチュアには、一定の縮尺で再現したものと、縮尺に統一性はなくとも再現する対象の特徴を巧みに抽出し、造形のバランスに注力したものとがあります。前者は建築模型や雛型、ドールハウスなどであり、後者はままごと道具や人形、節句飾りの雛道具、箱庭などが挙げられます。また、縮小化の背景には、子どもの手遊びとして求められた実用性や、大人の鑑賞のまなざしに呼応してより小さなことに傾倒していった嗜好性などがみられます。
例えば、ままごと遊びに用いられた調理器具や食器、茶器類は、子どもが遊びながら学ぶツール、家庭教育の教材としての意味を持つ玩具です。これらは、「小さい」といえど手に持って遊ぶことのできるサイズを維持したものです。一方、大人が求めたミニチュアは、遊ぶことを目的とせず、一寸に満たないような規模の中で細部の造作や動きの再現性などにこだわり、見ること・愛でることに重きを置いた、いわば工芸玩具といえるものです。そのこだわりは、何気ない日用品の縮小化にも反映されるものでした。
本展では、江戸時代から昭和時代にかけて製作されたままごと道具やミニチュア台所道具類を中心に、子どもと大人、それぞれの用途と嗜好を探ります。ミニチュアは使用者・所有者、時に製作者の姿を雄弁に語ります。同時にまた、それを手にした者たちがかつて見た景色や時代を今日に伝える資料でもあります。小さなものが写し出す、時代と興趣をご覧ください。
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