「浮田要三と『きりん』の世界」小海町高原美術館

「浮田要三と『きりん』の世界」小海町高原美術館

名称:「浮田要三と『きりん』の世界」小海町高原美術館
会期:2022年9月17日(土)〜11月13日(日)
住所:〒384-1103長野県南佐久郡小海町豊里5918-2
TEL:0267-93-2133
URL:小海町高原美術館

小海町高原美術館では、開館二五周年記念展覧会の第三弾として、「浮田要三と『きりん』の世界」を開催します。浮田要三(1924~2013)は、1947年、大阪梅田の尾崎書房に就職。井上靖、竹中郁、坂本遼、足立巻一らが起こした児童詩誌『きりん』の編集・発行に盟友星芳郎と共に14年に亘り従事しました。毎月同誌の表紙絵に児童画を選ぶ浮田の眼を吉原治良が認めたことから『具体美術協会』に参加。1962年、『きりん』との関わりを離れ、以後1983年盟友嶋本昭三の招きにより渡欧し制作を再開するまでを市井の袋工場経営者として過ごします。晩年に再燃した制作へのエネルギーは尽きることなく、解き放たれた精神性を湛えた作品を多数遺しました。本展では、浮田がその若き日に情熱を懸けた児童詩誌『きりん』(オリジナル)166点と共に、その画業を展覧します。本展が『子どもと大人が対等な関係で向き合う文化』を再考する機会となることを願います。
出展作家
浮田要三(うきた ようぞう)
1924年大阪府まれ。1947年に尾崎書房(大阪)に入社し、翌年創刊の児童詩誌「きりん」の制作・編集に携わる。「きりん」表紙絵の依頼を機縁に吉原治良と交流を深め、またその勧めで作品制作を始める。1955年「具体美術協会」に参加。1964年同会を退会し、以後10年以上にわたり作家活動を休止する。1970年代後半より活動を再開。1984年にドイツ、デュッセルドルフ具体・AU展に参加したのを皮切りに、以後国内外で個展・グループ展多数開催。また養護施設などへの制作の助言も積極的に行う。2008年に著書「きりんの絵本」が刊行。2013年死去(享年88歳)。
具体美術協会(GUTAI)とは
1954年関西抽象美術の先駆者である吉原治良をリーダーに、阪神地域在住の若い美術家たちで結成された前衛美術グループ。 「人の真似をするな。今までにないものをつくれ。」というコンセプトの元、奇想天外な発想でユニークな作品を次々と輩出。フランスの評論家ミシェル・タピエがその前衛性を絶賛し海外で広く知られるようになる。1972年吉原の死去に伴い、具体美術協会解散。その後、多くの回顧展を経て、 2013年グッゲンハイム美術館での企画展「GUTAI:素晴らしい遊び場」によって一気に国際的に再評価(インスタレーション・ハプニング・パフォーマンスアートなどの先駆としての位置づけ)が進む。現在では日本の戦後美術を語る上で最も重要なアートムーブメントの一つとなっている。

関連記事

コメント

  • トラックバックは利用できません。

  • コメント (0)

  1. この記事へのコメントはありません。

ページ上部へ戻る