名称:古美術「茶の湯の美」石川県立美術館
会期:2022年9月10日(土) ― 2022年10月23日(日)
開館時間:9:30 ― 18:00(入場は17:30まで)
会期中無休
会場:第2展示室
観覧料:観覧料 一般 大学生 高校生以下 65歳以上
個人 370円 290円 無料 290円
団体 290円 230円 無料 290円
住所:〒920-0963石川県金沢市出羽町2-1
TEL:076-231-7580
URL:石川県立美術館
加賀藩は、藩祖・前田利家、二代藩主・利長が千利休から茶の湯の指導を受け、さらに豊臣秀吉からのキリスト教棄教勧告を拒否して追放との身となった利休の高弟、高山右近も、利休の尽力により客将として迎えています。三代藩主・利常は、後水尾天皇と義兄弟の関係にあり、高度な文化の創出によって幕府への対抗心を表明した天皇に倣って、古今東西の名品の収集や、名工の招聘による工芸の振興などに尽力しました。
千利休没後の茶の湯が、古田織部、小堀遠州、金森宗和らによって進められた大名茶となった時流において、利常の文化政策に大きな影響を与えたのが遠州でした。大名茶興隆の一方で、利休の孫・宗旦は千家の再興とともに利休の佗茶への回帰を強く打ち出しました。利常は遠州、宗和とともに宗旦とも親交があり、宗旦の四男・仙叟宗室が晩年の利常に仕えた背景に宗旦の意向があったと推測されます。利常が1658年に没した後も仙叟宗室と加賀藩の関係は続き、五代・綱紀には1661年に初御見得して以後、30年以上にわたって仕えました。このような歴史的背景により、加賀は茶道文化の一大中心地となりました。
文化による地域の個性を表明する気風は、明治維新後 行政や実業家が「百万石ブランド」として継承し、茶の湯や能楽の興隆とともに歴史的名品が集積し、その一部は当館の重要なコレクションとなっています。今回は、館蔵品を主体として唐物、高麗物、和物を大きな区分として、仙叟宗室に至る茶の湯の美意識の展開を概観します。
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