令和4年度 秋季特別展「山口蓬春と皇室―現代へ続く蓬春レガシーの系譜―」山口蓬春記念館
名称:令和4年度 秋季特別展「山口蓬春と皇室―現代へ続く蓬春レガシーの系譜―」山口蓬春記念館
会期:2022年10月1日(土)〜11月27日(日)
開館時間:午前9時30分~午後3時30分(入館は午後3時まで)
料金:一般 600円(高校生以下は無料)
団体割引 100円割引(20名以上の団体で1週間前までに予約した場合)
障がい者割引 100円割引(同伴者1名を含む)
連携館割引 100円割引
※連携館:葉山しおさい公園・博物館(大人券のみ)、神奈川県立近代美術館 葉山(企画展一般券・学生券のみ)
年間入館券 1,800円
※当館展覧会を何度でもご覧いただけるお得な年間入館券も発売中(発行月から翌年の同月末日まで有効)
休館日:毎週月曜日(10月10日は除く)、10月11日(火)
会場:山口蓬春記念館
住所:〒240-0111神奈川県三浦郡葉山町一色2320
TEL:046-875-6094
URL:山口蓬春記念館
昭和という新たな時代の幕開けを待つかのように、若くして時代の寵児となり、時を経て日本画壇を牽引する立場となった山口蓬春(1893-1971)は、皇室との関わりも多かったといえます。
昭和3年(1928)には、皇太子のご成婚奉祝の献上品である《現代風俗絵巻》や昭和天皇の即位を奉祝して制作された画稿《昭和御大典繪巻》を師・松岡映丘(1881-1938)らとともに制作しています。
戦後、葉山へ転居した蓬春は、元侍従長・入江相政(1905-1985)と懇意にしていたこともあり、葉山の御用邸に赴いて、香淳皇后(1903-2000)と絵の話をすることもありました。また、香淳皇后が御絵を制作される時に使用された揮毫机や椅子などは、蓬春自身の考案によって製作され、使用していたものが入江元侍従長の目に留まり、同様のものが作られたというエピソードもあります。そして、宮内庁から皇居宮殿造営にあたり、正殿松の間杉戸制作の依頼を受けた蓬春は、昭和43年(1968)、おおよそ4年の歳月を費やして《楓》を完成させます。
そのような蓬春の周囲には、いつしかその人柄や才能を慕い若い画家たちが集まってきました。例えば、平成の大嘗会の屛風を制作した東山魁夷(1908-1999)と髙山辰雄(1912-2007)は、蓬春とともに旅行をするなどプライベートでも懇親を深めていました。また、令和の大嘗会の屛風を制作した土屋禮一(1946-)は、蓬春の孫弟子にあたります。蓬春にとって若い画家と接することは、その才能を育てるとともに、芸術家としてお互いに切磋琢磨することで自身の目標である新日本画創造への意欲を高めていったといえるでしょう。そして、その姿は若い画家たちの大きな糧となり、蓬春の情熱とともに現代へと脈々と受け継がれています。
本展では、蓬春と皇室との関わりに焦点をあてるとともに、皇室との関わりを通じて育まれた次世代の画家たちの活躍も「蓬春レガシー」の一つとして捉え、現代に受け継がれた系譜とその意義を探ります。
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