名称:「おしゃべりな絵」「秋~初秋から晩秋まで~」福井県立美術館
会期:2022年9月30日(金)-11月6日(日)
開館時間:午前9時~午後5時
(入館は午後4時30分まで)
休館日:会期中無休
観覧料:一般・大学生 100円(20名以上の団体は2割引き)
※高校生以下、70歳以上、障がい者手帳をお持ちの方とその介助者は無料
※10月16日(日)は「家庭の日」により無料
住所:〒910-0017福井県福井市文京3丁目16-1
TEL:0776-25-0452
URL:福井県立美術館
丸山晩霞(1867-1942)は近代日本では珍しく、水彩画を専門とした画家です。晩霞は風景画、とりわけ山岳風景を得意とし、国内外の山々を巡るため、自らの足で旅を重ねました。本展では晩霞の故郷である東御市の丸山晩霞記念館の所蔵作品の中から、その足跡の一部を辿り、主として信州、ヨーロッパ、アジアの旅で生まれた作品を紹介いたします。晩霞は旅をしながら当地の絵を描くことをこよなく愛しました。当時の資料を紐解くと、東京に居を構えながらも年中どこかに旅をしていたことが分かります。一方で残された言葉や作品からは、彼が水彩画を手掛けながらも「本当の日本画」を生むことに苦心していた様子が読み取れます。例えば1918年には「郷土的民族性」を求める「新日本画協会」を立ち上げ、同じ頃から日本画や和装の水彩画を制作するようにもなりました。旅を通じて海の外に広がる世界を自身の肌で感じていたからこそ、西洋由来の水彩画によって新たな「日本画」を創造しようとしたのかもしれません。
二階展示室では、晩霞と同じ時代を生きた、中村研一(1895-1967)の作品を展示します。そのまっすぐな気性のため、官展から距離を置いた晩霞に対し、中村は官展を舞台に自らの道を切り開きました。公立美術館の特色あるコレクションとしての、二人の作品の異なる魅力を味わって頂ければ幸いです。
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