小俣花名 「My sweet home」下北沢アーツ

小俣花名《化粧水瓶とアロサウルス》, 2019年, 高知麻紙・岩絵具・胡粉・水干絵具・墨・パネル, 22×27.3cm

名称:小俣花名 「My sweet home」下北沢アーツ
会期:2022年10月1日(土)~2022年10月16日(日)
開館時間:13:00 〜 19:00
休館日:火曜日・水曜日・木曜日
オープニングパーティー:2022年10月1日(土) 17:00 から 19:00 まで
入場料:無料
会場:下北沢アーツ
住所:〒155-0031 東京都世田谷区北沢1-40-9 1F
TEL:03-6804-7636
URL:下北沢アーツ

小俣花名《晩ご飯》, 2022年, 鳥の子一号・墨・パネル, 183×176cm(2パネル)
小俣花名《晩ご飯》, 2022年, 鳥の子一号・墨・パネル, 183×176cm(2パネル)

下北沢アーツは小俣花名個展「My sweet home」を開催いたします。
小俣花名は1997年東京都生まれ。2022年現在、武蔵野美術大学大学院造形研究科博士後期課程造形芸術専攻に在学にしており、今は作品制作と共に「白描による風俗表現の歴史と現代」についての研究及び論文執筆にも挑戦しています。
日常の風景を日本画の技法で細密に表現したその作品は、FACE展を初め多くの公募展で入選するなど、将来を期待される画家の一人です。
高校生の頃から日本画専攻の小俣は岩絵具を用い制作を行ってきましたが、日本画の下書きである「骨描き」の作業の過程で和紙に墨のみで描く事を思い付きました。2019年頃からそのスタイルで描き始め、以前は1画面に1つだったモチーフがたくさん盛り込めるようになり、自分の世界観を少しずつ表現できるようになってきたと小俣は言います。
小俣は、家族、家にある物、食事、近所の風景など、暮らしの一場面をモチーフとして描いています。
本展での大作《晩ご飯》には、大きな画面からはみ出さんばかりに、小俣の日常を彩る人や物が細密に描かれています。家族、ペットのインコ、湯気の立ったおかず、棚から落ちそうな本、衣服、雑貨、一番奥の部屋には、、、。
鑑賞者は小俣が詰め込んだいくつもの小さな物語を発見できることでしょう。
その凄みさえ感じる細密な画面には、かつて新人漫画賞の最終選考に残ったこともある小俣による戯画的な誇張やデフォルメが随所に見られ、それにより作品の可笑しみやウィットが増幅されています。
どこか見覚えのあるごちゃごちゃとした日常は少しの哀愁を帯びながら、こんなにもふくよかでささやかな幸せに溢れている、小俣の作品からそんなメッセージを受け取ることができるのではないでしょうか。
大岩オスカール、不染鉄、高島野十郎、竹内栖鳳、ヴァロットン、カイユボットなどに影響を受け、大学院修士課程修了展で制作した5mの超大作のような大きい作品に再び挑戦したいという小俣花名、そのユニークな日本画から今後も目が離せません。
「よく見たらこれおかしいよ!と突っ込みながら面白がって自由に見てください。」という小俣の言葉のとおり、作品から聞こえてくるおしゃべりにツッコミを入れながら、小俣ワールドをぜひお楽しみください。

小俣花名《化粧水瓶とアロサウルス》, 2019年, 高知麻紙・岩絵具・胡粉・水干絵具・墨・パネル, 22×27.3cm
小俣花名《化粧水瓶とアロサウルス》, 2019年, 高知麻紙・岩絵具・胡粉・水干絵具・墨・パネル, 22×27.3cm

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