「武蔵武士と比企」埼玉県立嵐山史跡の博物館

「武蔵武士と比企」埼玉県立嵐山史跡の博物館

名称:「武蔵武士と比企」埼玉県立嵐山史跡の博物館
会期:2022年8月23日(火)~12月11日(日)
住所:〒355-0221埼玉県比企郡嵐山町大字菅谷757
TEL:0493-62-5896
URL:埼玉県立嵐山史跡の博物館

 武蔵武士とは、特に平安時代末期から南北朝時代にかけて、武蔵国を拠点として活躍した武士の総称です。
 一般的に良く知られている武蔵武士の姿は、治承4年(1180)に源頼朝が挙兵して以降、平家をはじめとする諸氏との争い、鎌倉幕府成立後の幕府内における勢力争いなど、歴史の端々で華々しく活躍した様子です。しかし一方で、なかなかその実態がつかめない中小の武士たちも存在し、各所にその足跡が残されています。そこから見えてくるのは、一族と、付き従う家来(家人)を束ねて武士団を形成し、血縁関係を背景に武士団同士が「党」として結びつき、時には団結して所領を守った姿です。また領地に館を構え、有事に備えて武芸や武具の手入れに勤しんだ日常も見えてきます。
 歴史書の解釈の仕方や、歴史書に残らない伝承、後世創作された物語などが入り交じり、その実像を正確にとらえるには、いまだ謎や疑問が多いのがこの時代の特徴でもあり、それゆえに時々で善人が悪人にも見える面白さもあります。本展にて武蔵武士の実像を垣間見ていただくことで、先人が命を賭して守り伝えた希少な足跡である文化財について知り、後世に確実に守り伝えていくための一助となれば幸いです。

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