「古代への往還」山梨県立美術館

萩原英雄《古代の詩No.7》1965年 木版

名称:「古代への往還」山梨県立美術館
会期:2022年9月6日(火)~2022年12月4日(日)
会場:萩原英雄記念室 [コレクション展C]
住所:〒400-0065山梨県甲府市貢川1-4-27
TEL:055-228-3322
URL:山梨県立美術館

萩原英雄《古代の詩No.7》1965年 木版
萩原英雄《古代の詩No.7》1965年 木版

 萩原英雄は生涯かけて版画に限らず多種多様な作品をつくり続けましたが、日本・西洋の現代版画をはじめ、浮世絵、中国の古文房具、アフリカ等の民俗資料等、さまざまな品々の収集も行い、一大コレクションを築きました。山梨県立美術館では、2000(平成12)年にそれら約900点のコレクションの寄贈を受け、折々に萩原作品とあわせて紹介してきました。萩原英雄コレクションの中には縄文土器も含まれますが、今季は、特別展「縄文展」に合わせ、その中から一部の縄文土器や中国の壺を展示します。
 萩原は、こうした品々を手元に置き、身近に接することで、つくり手に思いをはせ、その美しさを自分の中に取り込む感覚を重視していました。萩原の版画作品の中には、古代をテーマとしたことを思わせるシリーズがいくつかあります。《仮面》や《鎧える人》《古代の唄》と名付けられた作品の重厚な色彩には、古代の石器や土器、玉の造形物のイメージが込められているのではないでしょうか。萩原が日頃から直に過去の職人の手による品に触れ、自らの創作の源としていた姿が想起されます。コレクションとともに萩原が古代を思い描いて生み出した版画作品をお楽しみください。

萩原英雄 Hideo HAGIWARA
萩原英雄 Hideo HAGIWARA

萩原英雄 Hideo HAGIWARA
1913(大正2)年-2007(平成19)年
山梨県甲府市生まれ
 日本を代表する木版画家。両面摺りや木版の凹版摺りなどの革新的な技法を開拓し、木版画の新しい表現を切り開いた。色彩豊かな作品は国内外で高い評価を受けている。萩原自身が制作した版画や油彩画など3971点と、萩原が蒐集した様々な地域の作家の作品888点を当館に寄贈したことを記念し、2004(平成16)年、萩原英雄作品展示室〔美の遍路〕と、萩原英雄コレクション室が開室した。2009(平成21)年より名称を〔萩原英雄記念室〕に変更し、萩原の作品や蒐集品を展示している。

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