土屋仁応 「進化論」Megumi Ogita Gallery

Unicorn A 2/30, 2022, 46 x 30 x 18 cm, painted resin, edition of 30

名称:土屋仁応 「進化論」Megumi Ogita Gallery
会期:2022年11月18日(金)~2022年12月10日(土)
開館時間:12:00 〜 18:00
休館日:月曜日、日曜日、祝日
入場料:無料
会場:Megumi Ogita Gallery
住所:〒104-0061 東京都中央区銀座2-16-12 銀座大塚ビルB1
TEL:03-3248-3405
URL:Megumi Ogita Gallery

始祖鳥 / Archaeopteryx, 2022, 51 x 72 x 68 cm, painted camphor wood, borosilicate glass by Fukuo Tanaka
始祖鳥 / Archaeopteryx, 2022, 51 x 72 x 68 cm, painted camphor wood, borosilicate glass by Fukuo Tanaka

この度メグミオギタギャラリーでは、土屋仁応個展「進化論」を開催致します。1977年生まれの土屋仁応は、東京藝術大学で彫刻を専攻し、2007年同大学大学院にて保存修復彫刻の博士課程を修了しました。大学院では古い作品に数多く触れるようになり、それらが時代ごとに極めて大胆で斬新な技法によって制作されてきたことを学びます。この経験を基に、土屋は伝統的な技法と革新的な表現方法を用いて挑戦を続けてきました。近年では熊野古道なかへち美術館(和歌山)にて個展、横須賀美術館(神奈川)にて展覧会が開催されるなど、ますます人気と評価が高まっています。
​土屋は表面の白から内側の淡い色彩がうっすらと現れる、独自の彩色方法を確立しています。また仏像の制作で使われる、頭を割って水晶などの石やガラスの玉眼を入れる方法を用いて、神秘的な表情を持った作品を生み出します。ガラスの目の制作は、ガラス作家の田中福男が担当しています。一見して土屋と分かるその作品は、時代に流されない独自性を持ち、今にも未来にも訴える力を持つ「最新の古典」と言えます。
​土屋は形のない想念を生き物の姿を借りて具現化した、シンボルとしての動物の像をモチーフに制作しています。神話や説話の中に現れる動物のイメージを発想の起源とし、その中から生まれた生き物たちは、品種改良された園芸植物や観賞魚をヒントに突然変異や交配を繰り返し、様々な姿へ展開していきます。 
​今展では変化、進化、飛翔への憧れの象徴として「始祖鳥」の木彫、また今までに培った優美で洗練された形状を生かしつつ、新たな素材として制作されたレジン作品を約10点展示致します。土屋は複製美術品を外部に委託するのではなく、自身の制作スタジオ内で完結できる技法や素材を試行錯誤してきました。そして、シリコンを用いて原型となる木彫作品を直接、あるいは間接的に型取りし、レジン(合成樹脂)で複製、絵画材料で手彩色を施すという方法にたどり着きました。木彫では素材の質感を活かすため彩色は抑えられていた一方、レジン作品は素地が真っ白で均一なため、発色の良さや、立体のキャンバスに絵の具で淡く描くような感覚がある、と作家は話します。作家が自身の枠組みを取り払うべく挑戦した新作に、ぜひご期待下さい。
また会期初日の11月18日より、10年ぶり2冊目の作品集「進化論」を弊廊にて先行販売致します。初作品集「聞耳の森」後の近作と、 作家自身による制作イメージやエピソードが収録されています。

Turtle A 1/30, 2022, 11.8 x 28 x 15 cm, painted resin, edition of 30
Turtle A 1/30, 2022, 11.8 x 28 x 15 cm, painted resin, edition of 30
Unicorn A 2/30, 2022, 46 x 30 x 18 cm, painted resin, edition of 30
Unicorn A 2/30, 2022, 46 x 30 x 18 cm, painted resin, edition of 30

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