凸「島田沙菜美」SEIZAN GALLERY TOKYO

「Voyage」 2021年 F50号 岩彩

名称: 凸「島田沙菜美」SEIZAN GALLERY TOKYO
会期:2022年01月12日(水) – 2022年01月21日(金)
開館時間:11:00~17:00
 ※土曜は完全予約制となります。
 ※日・祝休み
住所:〒104-0061 東京都中央区銀座5-14-16 銀座アビタシオン2階
TEL:03-3546-7356
URL:SEIZAN GALLERY TOKYO 

島田沙菜美の作品は、主に女性像を通して多様な生命の在り様や感情を表現してきました。
今回の展示にあたって制作した大作のコンセプトは、「一人で奏でて、一人で踊る」というものです。それは画中に描かれた女性の持つトランペットとトゥシューズに端的に表れています。
演奏も舞踊も、共に常に未来を志向する性質のものです。その場にとどまらず、一瞬一瞬を次の瞬間の為に費やすことの連続が、これらの本質と言えるでしょう。そしてそれらは先行する何かに導かれる形で行われます。演奏は譜面や他者に、舞踊は音楽や空間に先導されます。これを踏まえた上で先のコンセプトを考えると、作家の強烈な自己決定への意志を見て取ることができるでしょう。
「一人で奏でて、一人で踊る」、つまり自分を導くのは自分に他ならない、と。
それを一人で同時に行うのはもちろん容易ではありません。しかし、それが可能になったならば、それはまさしく自己の未来を自分自身で選択していく行為ではないでしょうか。
自分自身で未来を切り開く、と言うと威風堂々たる様を想像させますが、その一歩は不格好で滑稽な、歪なメロディと拙いステップから始まるのかもしれません。そしてその懸命さゆえに、それはどこまでも感動的で、見る者の心を奪うのでしょう。

これまで、生命の在り様・それらを取り巻く環境や様々な感情達を主題に制作してきました。
数多の生命の生きていく姿、生きた証を記憶していく行為が、私にとっての作品制作です。
“一人で奏でて、一人で踊る” が今回の展示にあたり、作品のコンセプトでした。
一見すると無謀な行為を、愚かと見るか強さと見るか、それは自身の現状、生きている時代や環境によって異なるかと思います。しかし、日々の中で誰しもがその問いに直面する可能性があるばずです。
幸福な現実を求めて未来へ踊り出る様は、自身にとって、他者にとって、果たしてどう映るのでしょうか。
ひと作品と対峙する空間で、彼女の見つめる先にある未来についてじっくり想像し、会話しながら自分なりの答えを感じてもらえたら幸いです。
島田沙

関連記事

コメント

  • トラックバックは利用できません。

  • コメント (0)

  1. この記事へのコメントはありません。

ページ上部へ戻る