第234回企画展「GRAPHIC CUBE –フィルムポスター DNPグラフィックデザイン・アーカイブより」京都dddギャラリー

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名称:第234回企画展「GRAPHIC CUBE –フィルムポスター DNPグラフィックデザイン・アーカイブより」京都dddギャラリー
会期:2022年11月29日(火)~2023年1月15日(日)
開館時間:11:00 〜 19:00 土曜日・日曜日・祝日は18:00まで
休館日:月曜日
   月曜日が祝日の場合は月曜日開館し翌日休館
入場料:無料
会場:京都dddギャラリー
住所:〒616‒8533 京都市右京区太秦上刑部町10
TEL:075-871-1480
URL:京都dddギャラリー

榎本了壱 Ryoichi Enomoto / ドグラ・マグラ Dogra Magra / 1988 / イラストレーション:太田螢一 Keiichi Ohta
榎本了壱 Ryoichi Enomoto / ドグラ・マグラ Dogra Magra / 1988 / イラストレーション:太田螢一 Keiichi Ohta

19世紀末に映画という新しい娯楽が誕生してからほとんど時を移さず、その広告媒体としての映画ポスターも制作されるようになりました。それから現代にいたるまで古今東西を問わず、数えきれないほどの映画ポスターが生み出されています。映画には社会や思想、時好など、その時代ごとの潮流が投影されています。それらをグラフィックデザインはどう掬い取り表現し、伝えてきたのでしょうか。
映画や演劇、音楽などは、絵画や彫刻といった〈空間芸術〉との対比で、ある一定の時間経過を伴う〈時間芸術〉と呼ぶことができます。また身体表現や実演、行為など動きを伴う芸術であるともいえます。既存の芸術と呼応させるように、新しい芸術であるという意図を込めて映画を「第七芸術」と命名したのはR.カニュードです。誕生からまだ1世紀ほどしかたたない映画は、当初は大衆のための娯楽であるという域を超えず、芸術という扱いを受けてはいませんでした。カニュードは、リズムや動きを伴う新しい芸術の可能性を認め、このように命名したのでしょう。 その後、技術の進歩や社会への普及に伴い、娯楽性のみならず高い芸術性を兼ね備えた映画も生み出されるようになりました。映像や音楽、演技など様々な要素を内包する総合芸術と評されることも多く、現代では芸術の一分野として広く受け入れられていることは、疑うべくもありません。

粟津潔 Kiyoshi Awazu / ホゼー・トレス / Jose Torres / 1958
粟津潔 Kiyoshi Awazu / ホゼー・トレス / Jose Torres / 1958

「GRAPHIC CUBE」は、DNPグラフィックデザイン・アーカイブ収蔵のポスター作品をもとにしたシリーズ企画です。グラフィックデザインのもつ多面性を立方体になぞらえて、グラフィックデザインと表現する対象との関係、また対象同士の関係、見る人との関係など、さまざまな関係性を多角的・立体的にとらえる試みです。 その1回目である本展では、DNPグラフィックデザイン・アーカイブから、映画のポスターを選び展示します。時間芸術・総合芸術である映画を、どのように1枚のポスターの上に表現しているのか、グラフィックデザイナーがそれぞれに映画を咀嚼、分析し生み出した結晶ともいえるポスターの数々をご覧いただきます。 GRAPHIC CUBEはこれからもさまざまな対象を取り込みつつ、シリーズ化していく予定です。

横尾忠則 Tadanori Yokoo / 新網走番外地 The Man from Abashiri Jail Strikes Again / 1969
横尾忠則 Tadanori Yokoo / 新網走番外地 The Man from Abashiri Jail Strikes Again / 1969
青木克憲 Katsunori Aoki / 華氏911 Fahrenheit 9/11 / 2004
青木克憲 Katsunori Aoki / 華氏911 Fahrenheit 9/11 / 2004
和田誠 Makoto Wada / 怪盗ルビイ Kaito Ruby / 1988
和田誠 Makoto Wada / 怪盗ルビイ Kaito Ruby / 1988
佐藤晃一 Koichi Sato / 利休 Rikyu / 1988
佐藤晃一 Koichi Sato / 利休 Rikyu / 1988
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