名称:企画展「白雲陶器-純白軽量なる新陶器-」瀬戸蔵ミュージアム
会期:令和4年12月3日(土)から令和5年3月5日(日)まで
開館時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日:12月19日(月)、12月28日(水)~1月4日(水)、1月23日(月)、2月27日(月
住所:〒489-0813愛知県瀬戸市蔵所町1-1
TEL:0561-97-1190
URL:瀬戸蔵ミュージアム
近代デザインの流れは第一次世界大戦後を転換期として変わりつつあり、ヨーロッパからアメリカ市場へ輸出される陶磁器のデザインにも影響を与えていきました。特に大衆品にはそれが現れ、その多くは軽量な石灰質陶器の製品が流行していました。国の機関である商工省陶磁器試験所は、この動向をとらえ、欧米で流行する軽量の石灰質陶器に近い特長を持つ新素材の研究を進めます。そして1933(昭和8)年、白雲石(ドロマイト)を用いた「白雲陶器」が誕生します。この白雲陶器は、純白の素地と軽量という特徴を持つ、戦前の陶磁器業界において、これまでにない新しいタイプの低火度焼成陶器でした。早速アメリカ市場をターゲットにした本格的なデザイン研究が始まり、その中心として同年に国の機関へ移行した瀬戸試験場で量産化と応用試験が行われていきます。そして国内外の工芸展への出品など輸出の可能性を探りますが、時局は戦時へと移り、太平洋戦争の勃発により輸出拡大につなげることは出来ませんでした。
しかし、戦後の輸出再開後、改良が加えられた白雲陶器は、瀬戸の輸出向けノベルティの主要な製品となり、輸出拡大に貢献するまでになりました。
本展では、この白雲陶器の開発から商品化へ奔走していく戦前の状況を中心に展観していきます。
主な展示品 戦前に欧米で流行した石灰質陶器や商工省輸出工芸品展覧会などで出品された白雲陶器、戦後の白雲製ノベルティなど約50件
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