カワイハルナ展 「はさんで固定する」ガーディアン・ガーデン

カワイハルナ展 「はさんで固定する」ガーディアン・ガーデン

名称:カワイハルナ展 「はさんで固定する」ガーディアン・ガーデン
会期:22023年7月11日(火)~2023年8月26日(土)
開館時間:11:00a.m.-7:00p.m.
休館日:日曜祝日・8月11日(金)〜16日(水)休館
入場料:無料
会場:ガーディアン・ガーデン
住所:〒104-8227東京都中央区銀座7-3-5 ヒューリック銀座7丁目ビル B1階
TEL:03-5568-8818
URL:ガーディアン・ガーデン

垂直の棒 透明フィルムにアクリルガッシュ木製パネル 2020 motif 香川
垂直の棒 透明フィルムにアクリルガッシュ木製パネル 2020 motif 香川

ガーディアン・ガーデンでは「The Second Stage at GG」シリーズの54回目として、カワイハルナ展「はさんで固定する」を開催します。本シリーズは、若手アーティストを応援するガーディアン・ガーデンの公募展入選者の中から、各界で活躍する作家の、その後の活動を伝えるための展覧会です。
ガーディアン・ガーデンは本年8月に32年間の活動を終了し、翌月の9月20日からは、株式会社リクルートホールディングスの本社所在地であるグラントウキョウサウスタワー1階(東京駅八重洲南口直結)で、新しくアートセンターBUGをグランドオープンします。そのため、本展はガーディアン・ガーデンでの最後の展覧会となります。
カワイハルナは、シンプルな幾何形態を組み合わせた独自の造形物を描くアーティストです。2017年に開催された第17回グラフィック「1_WALL」では、現実と空想を行き来しながら構築した作家独自の造形物「空想立体」を透明なフィルムに描いた作品で、ファイナリストに選出されました。カワイの描く造形物は、単純な球体や円柱、直方体などから構成され、それらの一部は重力が無視されたまま存在しています。また独特の色彩で着色されたそれらを観察すると、筆致が見て取れ、手描きであることがわかります。人工的で既視感のある個々の幾何形態は、無重力の配置や温かみのある筆致により、どこかアンバランスで非現実的な印象を与えることでしょう。この相反する特徴が同一画面上に存在する背景には、「地球上から独立した次元に存在するものを生み出したい」というカワイの意図があります。
カワイは、幼い頃からモノとモノの配置や構成に関心を持ち、日常の風景を観察し続けてきました。また学生時代、建築・設計を専攻して得た知識が、現在の表現にも反映されています。例えば、「机に肘をつきながら椅子に腰掛ける人」を見つけ、その構成に美しさを見出したことがあります。テーブルの水平な面に置かれた腕、腕と脇の開き、胴体とテーブルの間隔といった位置関係に着目し、スケッチしました。このように、ある風景から切り出した要素を単純な形態に変換し、スケッチブックや脳内にイメージとして蓄積しているのです。これらが素材となり、作家独自の造形物が生み出されています。
これまでは主に、A4〜B2サイズの透明なフィルムや木製パネルに描いた作品を発表し、それを装画や衣服などのプロダクトとしても展開してきました。今回の展覧会では作品をスケールアップし、F100号(1621mm×1303mm)やF120号(1940mm×1303mm)のキャンバスに描きます。大型の作品が存在する展示空間全体に表現範囲を広げ、新たな風景を生み出す試みです。また、展示空間内には「1_WALL」に応募した当時のフィルム作品も展示し、表現の変遷や支持体が変化しても共通するエッセンスを感じ取ってもらえるよう構成します。
32年間にわたり、新しい表現を追求するクリエイターを支援してきたガーディアン・ガーデンにて、カワイの作品をぜひご覧ください。
作家挨拶
何かをはさんで保たれる形、はさまれて固定される形を作るため、その周りの造形を考えます。
意味、目的がある行為ではなく、純粋に物体の様々な状態を再現した構成物のある風景を並べます。
カワイハルナ

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