名称:「三沢厚彦 ANIMALS/Multi-dimensions」千葉市美術館
会期:2023年6月10日(土)〜9月10日(日)
会場:千葉市美術館
観覧料金:当日一般1,200円
休館日:月曜日(7月17日、7月31日、8月14日、8月28日は開館)、7月18日
住所:〒260-0013千葉県千葉市中央区中央3-10-8
TEL:043-221-2311
URL:千葉市美術館
三沢厚彦(1961~)は動物を樟で彫り、油絵具で彩色する「ANIMALS(アニマルズ)」シリーズで知られる日本を代表する彫刻家。京都で生まれ育ち、幼い頃から仏像や寺社に親しんだ三沢は、東京藝術大学および同大学院で彫刻を学び、1990年代に流木などを寄せ集めて制作された「コロイドトンプ」シリーズで注目を浴びる。人間の想像力への関心から、2000年より始められた「ANIMALS」では、動物のリアリティを追求していく革新的な造形が高く評価され、全国各地で多くの人々を虜にしてきた。
「三沢厚彦 ANIMALS/Multi-dimensions」は、三沢による千葉県初となる個展。本展では「多次元」をテーマに、大谷幸夫の設計による千葉市美術館すべてが展示会場となる。そこに棲んでいたかのように親しみやすく、時にどう猛な動物たちに、来場者はさまざまな場所で遭遇することだろう。この場所だけでしか体験できないサイト・スペシフィックな展示方法もまた、作品と空間の関係への作家独自の思考を示している。1990年代の初期未発表作から最新作まで、200点を超える彫刻と絵画により、同館の建築物にアプローチしていく。
21世紀に入り、木彫による具象彫刻、さらには現代アートの分野を牽引してきた三沢は、近年では空想上の生き物である麒麟やキメラといった複数の動物のイメージを組み合わせる表現に発展し、大型の木彫を精力的に制作している。時空を軽やかに飛び越え、現代の私たちの前にあらわれるキメラたちは、その眼差しでいまの世界を見つめ、何を語るのか。会期中には、作家の滞在制作も予定。三沢のキメラ的思想によって、生が吹き込まれていく展覧会だ。
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