「呱々くるめく」土のミュージアム「SHIDO」

「呱々くるめく」土のミュージアム「SHIDO」

名称:「呱々くるめく」土のミュージアム「SHIDO」
会期:2023年9月9日(土)~2023年10月29日(日)
会場:土のミュージアム「SHIDO」
開館時間:13:00 〜 17:00
   土曜日・日曜日・祝日10:00〜18:00
休館日:火曜日、水曜日
入場料:一般 500円、中学生以下 無料
住所:〒656-1521 兵庫県淡路市多賀2150
TEL:0799-85-1147
URL:土のミュージアム「SHIDO」

土のミュージアム『SHIDO』のギャラリー空間にいると、大地に包み込まれているような感覚を覚えます。壁は脈打ち、床は隆起している。土の呼吸を感じ、まるで空間自体が動いているように錯覚します。それぞれ異なる素材を扱う4名の出展アーティストの世界観は、この空間に対してどのように呼応するのでしょうか。
赤穂進の木彫作品は、時間の流れを忘れさせ、タイムスリップしたような感覚を与えます。SHIDOの土の空間の中に置かれることで、不思議な感覚が呼び起こされ、どこか映画のワンシーンを観るような、劇的な風景を生み出すのかもしれません。亜鶴の絵画作品と向かい合うとき、自らの存在の根本的な部分に、意識がフォーカスされるように感じます。彼の作品を通して、ほかならぬこの場所でこの展覧会を経験することの意味を感じ取ることができるのではないでしょうか。染色作家である山中彩。彼女のシルクオーガンジーの作品が風に吹かれ、空間の中に舞う風景。その半透明の布越しに見た淡路島の景色は、かけがえのない記憶として私たちに刻まれることでしょう。
日常において馴染みのあるものを、石彫作品として生み出す丹羽啓。非日常の空間に展示されることで、彼の作品は一種のオーパーツのように変化し、より非日常的なものとして生み出されます。
偶然的に集った4名のアーティストが、このめくるめく世界に対してどのように向き合っているのか。淡路島の地で、「SHIDO」の空間で、作品を展示すること・鑑賞すること。この経験が巡り巡って、きっとまた別の何かにつながっていく。そのような機会になることを望みます。

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