鈴木由衣 「琥珀ロープ」OIL by 美術手帖

鈴木由衣 白いチューリップの壺 2023 陶 68×49×48cm Photo by Takeru Koroda

名称:鈴木由衣 「琥珀ロープ」OIL by 美術手帖
会期:2023年10月13日(金)~2023年11月6日(月)
会場:OIL by 美術手帖
開館時間:11:00 〜 21:00
休館日:会期中無休
オープニングパーティー:2023年10月13日(金) 19:00 から 21:00 まで
入場料:無料
住所:〒150-8377 東京都渋谷区宇田川町15-1 渋谷PARCO2F
TEL:03-6868-3064
URL:OIL by 美術手帖

 鈴木由衣 人形の家の壺 2023 陶 76×27×23cm Photo by Takeru Koroda
鈴木由衣 人形の家の壺 2023 陶 76×27×23cm Photo by Takeru Koroda

このたびOIL by 美術手帖ギャラリーでは、鈴木由衣個展「琥珀ロープ」を開催いたします。
陶芸と絵画を主な作品とする鈴木は、2011年に愛知県立芸術大学大学院を修了後、各地での発表を重ね、現在は陶芸の産地である滋賀県・信楽を拠点に制作を続けています。「あちら側とこちら側の境界にあるどちらでもない曖昧な状態を表現したい」と語る鈴木の作品には、植物や昆虫、魚や宝石、あるいはファンタジーの世界のような生き物たちが縦横無尽に登場します。 これらのモチーフは、信楽という自然豊かな土地での生活に根ざしたオブジェクトであり、必然性はなく偶然身近にあった存在だと言いますが、イマジネーションを重ねた物語を彷彿とさせ、鈴木の作品を構成する要素として欠かせないものとなっています。画面や粘土と丁寧に対話するように生み出された鮮やかな作品群は、そこに風が吹き、水が流れているかのような躍動感を感じさせるとともに、静謐(せいひつ)さをも湛えており、見る者を独自の世界に引き込みます。
本展のタイトル「琥珀ロープ」は、画材の蜜蝋や釉薬(ゆうやく)の琥珀色、壺型を成形するロープ状の粘土や、概念としてのレイヤーを生む線の存在を表していますが、その響きが鑑賞者に甘やかで不思議なイメージを想起させるのも、鈴木の作り出す世界観の一環でしょう。
本展では、陶芸作品をメインに平面と立体約10点の新作を発表します。半透明の温室越しに垣間見える向こう側の空間の不確かさや、海の中をたゆたう網の目をくぐり抜ける瞬間など、曖昧とした不思議な一瞬を捉えた鈴木の作品世界を、ぜひ会場でご覧ください。

鈴木由衣 左から:こねこ壺/ケルベロス壺/チェックの水さし すべて2023 陶に金彩50×48×51cm/35.5×25×37cm/34×26×40cm Photo by Takeru Koroda
鈴木由衣 左から:こねこ壺/ケルベロス壺/チェックの水さし すべて2023 陶に金彩50×48×51cm/35.5×25×37cm/34×26×40cm Photo by Takeru Koroda

鈴木由衣/Yui Suzuki
1985年愛知県生まれ。2011年、愛知県立芸術大学博士課程前期油画・版画領域研修科修了。11〜13年、滋賀県立陶芸の森スタジオアーティストとして在籍。主な個展に、15年「庭常」(松坂屋美術画廊、愛知)、16年「鈴木由衣展」(t.gallery、東京)、17年「山へいこう」(STANDING PINE、愛知)、20年「○△□☆」(HARMAS GALLERY、東京)、21年「くるりんクレマチス」(水犀、東京)ほか。主な企画展・グループ展に13年「特別企画展 新時代の『やきもの』への挑戦!あれもやきもの これもやきもの」(滋賀県立陶芸の森 陶芸館、滋賀)、14年「FLOW-水は何をつなぎ、何処へいくのか-」(京都市立芸術大学ギャラリー @KCUA、京都)、15年「豊穣なるもの 現代美術 in 豊川」(豊川市桜ヶ丘ミュージアム、愛知)、20年「絵の回路」(愛知芸術文化センター アートスペースX、愛知)、22年 「石と鱗のほとり展」(HARMAS GALLERY、東京)、 23年 「Exhibition to remember SHITARA 設楽知昭」(愛知県立芸術大学サテライトギャラリ-SA・KURA、愛知)ほか多数。

鈴木由衣 白いチューリップの壺 2023 陶 68×49×48cm Photo by Takeru Koroda
鈴木由衣 白いチューリップの壺 2023 陶 68×49×48cm Photo by Takeru Koroda

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