「没後80年 跡見玉枝」跡見学園女子大学花蹊記念資料館

「没後80年 跡見玉枝」跡見学園女子大学花蹊記念資料館

名称:「没後80年 跡見玉枝」跡見学園女子大学花蹊記念資料館
会期:2023年9月28日(木)~2023年12月8日(金)
会場:跡見学園女子大学花蹊記念資料館
開館時間:10:00 〜 16:00
休館日:土曜日、日曜日、祝日
   10月28日、29日、11月18日は開館
入場料:無料
住所:〒352-8501 埼玉県新座市中野1-9-6 
TEL:048-478-0130
URL:跡見学園女子大学花蹊記念資料館

2023年9月28日(木)より12月8日(金)まで、企画展「没後80年 跡見玉枝」を開催いたします。
跡見玉枝[安政5年(1858)― 昭和18年(1943)]は、本学園創立者・跡見花蹊の従妹にあたり、明治期から昭和期に画家として活躍しました。本展覧会では、桜をはじめとする花鳥画を得意とした跡見玉枝の画業を、当館の収蔵作品から紐解きます。
幼い頃に花蹊より絵の手ほどきを受けた玉枝は、長谷川玉峰や望月玉泉に画法を、宮崎(桜戸)玉緒に桜花の描法や種類について学びました。明治11年(1878)には京都女学校及女紅場の図画教員に就任し、画家としてさらに研鑽を積むため、明治19年(1886)に京都から東京へ移り住むと、跡見女学校(本学園の前身)に勤め、共立女子職業学校(現・共立女子学園)や成立学舎女子部でも図画を教授します。
東京移住後は日本美術協会をはじめとする諸美術団体展や国内外の博覧会へ出品を重ね、明治37年(1904)にはセントルイス万国博覧会への出品に際して、約4ヶ月前後アメリカに滞在しています。アメリカではエドワード・S・モース(Edward Sylvester Morse)の厚意により、滞在地の美術館にて3日間の個展を開く機会にも恵まれました。
明治42年(1909)には、富美宮・泰宮両内親王に絵の稽古をつける御用掛へ任命され、以後皇室との交流を深めます。桜の研究に励み、様々な品種を描き分けたことから、香淳皇后の命を受けて、桜を描いた作品を度々献上しました。
日本画家として高い評価を受けた玉枝は、明治期に画塾「精華会」を設立して女性たちに日本画を教授し、多くの門人たちにも慕われました。玉枝の後を継いで同会会長を務めた山口玉絲や田中玉紅に加えて、門人のなかには一条直子や南部(池田)嚴子、津軽(小笠原)照子などの華族や、「お雇い外国人」の子女もおり、日本の近代上下水道整備に貢献したウィリアム・K・バルトン(William Kinninmond Burton)の長女・多満や、『君が代』の作曲に携わった音楽指導者フランツ・エッケルト(Franz Eckert)の長女・アマーリエ(Amalie Eckert)らも玉枝のもとで学びました。これまで紹介されることが少なかった精華会やその門人たちにも目を向け、指導者としての玉枝の足跡をたどることも、本展の試みの一つです。
没後80年を記念して当館所蔵の玉枝ならびに師や門人らの作品を一挙にご紹介する、またとない機会を、どうぞお楽しみください。

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