TOKAS Project Vol. 6「凪ぎ、揺らぎ、」トーキョーアーツアンドスペース本郷

TOKAS Project Vol. 6「凪ぎ、揺らぎ、」トーキョーアーツアンドスペース本郷

名称:TOKAS Project Vol. 6「凪ぎ、揺らぎ、」トーキョーアーツアンドスペース本郷
会期:2023年10月7日(土) – 2023年11月12日(日)
時間:11:00-19:00(最終入場は30分前まで)
休館日:月曜日(10月9日は開館)、10月10日(火)
会場:トーキョーアーツアンドスペース本郷(東京都文京区本郷2-4-16)
入場料:無料
主催:公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都現代美術館 トーキョーアーツアンドスペース
協力:ケベック州政府在日事務所、ケベック・アーツカウンシル、センター・クラーク
住所:〒113-0033東京都文京区本郷2-4-16
TEL:03-5689-5331
URL:トーキョーアーツアンドスペース本郷

《Fukuro》 2019 
《Fukuro》 2019 

都市と文化を見つめるTOKASとケベック州との交流記念展
トーキョーアーツアンドスペース(TOKAS)では、2001年の開館以来、海外のアーティスト、キュレーター、アートセンターや文化機関などと協働して展覧会や関連プログラムを実施してきました。2018年より開始したTOKAS Projectは、国際的な交流を促進し、多文化的な視点を通じて、アートや社会など、さまざまなテーマについて思考するプロジェクトです。本展はカナダ・ケベック州政府在日事務所設立50周年と、TOKASとケベック州との本格的な交流5周年を記念し、これまでTOKASのレジデンス・プログラムに参加したケベック拠点アーティストを中心とした交流展を開催します。
TOKASとケベック州との交流は2015年にさかのぼり、以降、毎年ケベックを拠点とするアーティストを受け入れてきました。そして、2017年より正式に協定を結び、1年に1組ずつ相互にアーティストの派遣と招聘を行っています。2023年度までに、16組のケベック拠点アーティストがTOKASレジデンシーで、また、5名の日本人アーティストがモントリオールのセンター・クラークでの滞在制作に参加しました。
本展ではそのなかから、2017年から2019年にかけて、TOKASのレジデンス・プログラムに参加した、ジャン=マキシム・デュフレーヌ&ヴィルジニー・ラガニエール、ジェン・ライマー&マックス・スタイン、ミシェル・ウノーと、2022年にケベックへ派遣され滞在制作を行った國分郁子の計4組が、それぞれ都市の移り変わりと、それに伴う文化や環境への順応を見つめた作品を紹介します。 彼らが過ごした東京は、2020年に東京オリンピック・パラリンピック大会を控え、東京の街や日本の社会全体がいよいよ大きく変わっていこうとしていた時期に重なります。彼らはそれぞれ、都市化された労働環境へ順応するために掛かる負荷に苛まれる人々の心理や、そういった環境から少し離れたところで、人々の生活に馴染みすぎているために認識されず気づかれないまま存在する景色、一方で自然との決別を示すかのように建造される巨大防波堤の様子と人々の心の機微を静かに見つめ、収集し、作品へと醸成させました。
一方、2年にわたる派遣延期を経てケベックへ渡航した國分郁子は、サーカス、アクロバットなど、ノンバーバル・コミュニケーションを用いた舞台芸術において、世界的評価を得るケベックのパフォーミング・アーツを代表するシルク・ドゥ・ソレイユの舞台を起点に、身体表現によって共有される感情や体験を、演劇的解釈を用いて平面作品へと落とし込みます。制約された動きが生む緊張感と静寂と、次の瞬間の躍動を融合させ、奥行きのある新たな時空間への展開を目指します。
この5年、10年の間に社会全体や人の意識を大きく揺るがす事象に誰もが直面し、特に世界が一斉に止まらざるを得なかった2020年の空白の時間は、身体に刷り込まれた文化や環境でさえも、微かな揺らぎとなって違和として炙り出されるようでもありました。この空白を忘れたかのように、素知らぬ顔をして世界が再び動き出した今日、空間、時間、音、感情、風景を切り取り、編み込んでいった彼らの作品から、本質的に変わったかもしれないものや、変わらなかったことに改めて気づけるかもしれません。
アーティスト:
ジャン=マキシム・デュフレーヌ&ヴィルジニー・ラガニエール
ミシェル・ウノー
國分郁子
ジェン・ライマー&マックス・スタイン

《眩暈:東北の新しい10の壁》 2020
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《分裂させる何かが通り過ぎる》 2022
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《荒川―東墨田》 2019
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