「つながるコレクション+新収蔵品展」平塚市美術館

「つながるコレクション+新収蔵品展」平塚市美術館

名称:「つながるコレクション+新収蔵品展」平塚市美術館
会期:2024年6月8日(土)~2024年9月8日(日)
会場:平塚市美術館
時間:9:30~17:00 (最終入場時間 16:30)
休館日:月曜、7月16日(火)、8月13日(火)
   ※ただし、7月15日、8月12日は開館
観覧料:一般 200円(140円)
   高大生 100円(70円)
   中学生以下 無料
   ※( )内は20名以上の団体料金
   ※毎週土曜日は高校生無料
   ※各種障がい者手帳をお持ちの方と付添1名は無料
   ※65歳以上で平塚市民の方は無料、市外在住の方は団体料金(年齢・住所を確認できるものを要提示)
住所:〒254-0073神奈川県平塚市西八幡1-3-3
TEL:0463-35-2111
URL:平塚市美術館

三岸好太郎《海洋を渡る蝶》1934年、平塚市美術館寄託(国際興業コレクション)
三岸好太郎《海洋を渡る蝶》1934年、平塚市美術館寄託(国際興業コレクション)

数年来の新型コロナウィルス感染症の流行は、人と人との関係を疎遠にし、人々の生活様式まで変質させてきました。一方、元来われわれの社会や地域は、様々なつながりのなかで成り立ってきました。「人間」という文字が人と人との間と書くように、交流しつながりをもつことは重要であり、改めて今、様々な関係性のなかで現代社会を見つめ直すことが求められていると言えるのではないでしょうか。本展と同時開催となる作家、キャビンカンパニーは「夫婦」というつながりがありますが、収蔵作品を見渡すと「父子」や「師弟」、「仲間」といった作家の関係、さらに「個人・社会」、「人間・自然」、作品どうしの共通点など様々な「つながり」を見出すことができます。こうした切り口に新たな光を当てることで、収蔵作品の新たな魅力を発見し、さらに広くは地域や社会の来し方行く末を考えるよすがとしたいと思います。
こうした趣旨のもと、34作家、70点の作品を全4章にわけ構成します。その内訳は、1. 序章(人間・自然)、2. 人と人とのつながり、3. 緞帳からつながるコレクション(地域とのつながり)、4. 新収蔵品展です。序章では、人間と自然のつながりをテーマとし、外出を控えてきたわれわれが戸外に出、解放感と明るい陽光のもと自然に目を向け、新たにその空気感や季節を発見していくような広がりのある作品を紹介します。またSDGsの観点を含め、環境問題をテーマとした作品として米山幸助「Plastic Planet」を展示します。
2章は、様々な人と人とのつながりをテーマとして、家族を描いた作品、師弟、ともに研鑽する仲間、父子や夫婦といった関係にスポットをあてます。近親者を描き愛情が感じられる作品にはじまり、大磯に住んだ実業家の赤星家の関係者を描いた黒田清輝、安田靫彦の作品、萬鉄五郎のもとで研鑽し湘南の美術を彩った森田勝、原精一、鳥海青児、山下大五郎を取り上げます。
3章は、地域とのつながりがある作品として、旧市民センターの緞帳として親しまれ、長く本庁舎に掲出されてきた本荘赳《平塚風景》の原画、中央公民館大ホールの緞帳原画である工藤甲人 《アンドロメダ》、平塚駅南口に設置された澤田政廣《人魚の像》の原画からはじめ、髙良真木《ふしぎなおはなし》の絵本原画、岸田劉生による雑誌《棋道》原画を展示します。加えて地域どうしのつながりとして、平塚市が姉妹都市提携を結んだリトアニア・カウナス市との交流を取り上げ、2022年に生誕百年を迎えて紹介されることの多い映像作家ジョナス・メカスを取り上げ、1983年制作の版画《ときのわすれもの所蔵》を展示し、会期中に関連事業として作品「リトアニアへの追憶の旅」を上映します。
4章では、2023年度に新たに収蔵した作品を展示します。父子で彫刻を手がけた斎藤義重、史門、妻を描いた木下孝則など、収蔵にいたった作品は所蔵家と美術館の信頼関係やつながりから収められました。市内の企業、湘南アルテックからの寄付金によって購入が叶った村上早作品などもお披露目します。さまざまにつながっていく多彩なコレクションをどうぞお楽しみください。

安田靫彦《赤星母堂像》1943年、平塚市美術館蔵
安田靫彦《赤星母堂像》1943年、平塚市美術館蔵
斎藤史門《陸にあがった錨》2014年、平塚市美術館蔵
斎藤史門《陸にあがった錨》2014年、平塚市美術館蔵
村上早《嫉妬-どく-》2020年、平塚市美術館寄託
村上早《嫉妬-どく-》2020年、平塚市美術館寄託
今村紫紅《熱国之巻(小下図)》1913年頃、平塚市美術館蔵
今村紫紅《熱国之巻(小下図)》1913年頃、平塚市美術館蔵

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