開館55周年記念「舟越桂 森へ行く日」彫刻の森美術館

《あの頃のボールをうら返した。》2019年 革、糸、楠、バネ、水彩、鉛筆 Photo: 今井智己

名称:開館55周年記念「舟越桂 森へ行く日」彫刻の森美術館
会期:2024年7月26日(金)~2024年11月4日(月・振)
会場:彫刻の森美術館
時間:9:00~17:00 (最終入場時間 16:30)
休館日:年中無休 
観覧料:大人 2,000円
   大学・高校生 1,600円
   中学・小学生 800円
   未就学児 無料
   ※Webチケット割引、団体割引、障害者割引あり
   ※学生の方は証明書を要提示
住所:〒250-0493 神奈川県足柄下郡箱根町ニノ平1121
TEL:0460-82-1161
URL:彫刻の森美術館

《樹の水の音》2019年
楠に彩色、大理石作家蔵
西村画廊蔵
Photo: 岡野 圭
© Katsura Funakoshi Courtesy of Nishimura Gallery
《樹の水の音》2019年 楠に彩色、大理石作家蔵 西村画廊蔵 Photo: 岡野 圭 © Katsura Funakoshi Courtesy of Nishimura Gallery

遠くを見つめるまなざしを持った静かな佇まいの人物像で知られる彫刻家 舟越桂。生涯を通じて人間とは何かを問い続けた彫刻家の作品の変遷とその創作の源となる視線に迫ります。
聖母子像や性別を感じさせない静謐な空気をまとった人物像は、その後、人間という存在の大きさや不思議さを象徴する山のようなイメージの人物像や、「祈り」の思いや行為に人間の姿を与えたという考えに至った「水に映る月蝕」(2004年)、そして東日本大震災がきっかけとなって制作された「海にとどく手」(2016年)、さらに両性具有の身体と長い耳を持った、人間を見つづける存在としての「スフィンクス」へ辿り着きます。一貫して人間の存在をテーマにしながら、様々に変容を遂げる作品を舟越は自ら「心象人物」と名付けました。
「手と目と頭を使って人間の像を作ることで、思考だけでの理解を越えて、人間を把握することに変わっていかないだろうか。その時間のつみかさねで、私も人間について考えていると思いたい。」
ーー『言葉の降る森』角川書店
具体的には目に見えない、しかし現実に人間がその回りに抱える問題、祈りや思いなどに人間の姿を与えながら、人間について考えることで舟越は「人は皆それぞれ、たった一度の人生を生きていく初めての存在なのだ」ということを証明するための物語を紡ぎ出そうとしていたのではないでしょうか。本展が、自分と出会う場として、自分と向き合う時間として、皆様に届くことを願っております。

《DR1002》2008年
紙にアクリル
J. Suzuki蔵
© Katsura Funakoshi Courtesy of Nishimura Gallery
《DR1002》2008年 紙にアクリル J. Suzuki蔵 © Katsura Funakoshi Courtesy of Nishimura Gallery
《「私は街を飛ぶ」のためのドローイング》2022年
紙にオイルパステル
Photo: 後藤渉
《「私は街を飛ぶ」のためのドローイング》2022年 紙にオイルパステル Photo: 後藤渉
《あの頃のボールをうら返した。》2019年 革、糸、楠、バネ、水彩、鉛筆 Photo: 今井智己
《あの頃のボールをうら返した。》2019年 革、糸、楠、バネ、水彩、鉛筆 Photo: 今井智己
《樹の水の音》2019年
楠に彩色、大理石作家蔵
西村画廊蔵
Photo: 今井智己
© Katsura Funakoshi Courtesy of Nishimura Gallery
《樹の水の音》2019年 楠に彩色、大理石作家蔵 西村画廊蔵 Photo: 今井智己 © Katsura Funakoshi Courtesy of Nishimura Gallery
舟越桂
舟越桂

関連記事

コメント

  • トラックバックは利用できません。

  • コメント (0)

  1. この記事へのコメントはありません。

ピックアップ記事

  1. 「第十四回 I氏賞受賞作家展」岡山県立美術館
  2. わが街ながのゆかりの作家展 中村明個展「混ポジション」長野市芸術館
  3. 「東京造形大学 写真研究所 ―ミクロな視点とマクロな視点―」BankART KAIKO
ページ上部へ戻る