「第3回 三越伊勢丹・千住博日本画大賞」日本橋三越本店

「第3回 三越伊勢丹・千住博日本画大賞」日本橋三越本店

名称:「第3回 三越伊勢丹・千住博日本画大賞」日本橋三越本店
会期:2024年9月4日(水)~2024年9月9日(月)
会場:本館6階 美術特選画廊 最終日午後5時終了
住所:〒103-8001 東京都中央区日本橋室町1-4-1
TEL: 03-3241-3311
URL: 日本橋三越本店

◎大賞(千住博賞)

 林 銘君:局
◎大賞(千住博賞)
 林 銘君:局

「三越伊勢丹・千住博日本画大賞展」は3回目を迎え、今年も幅広く個性豊かな力のある作品が全国から多数集まりました。選考の結果、今年の入選作品は以下20点となり、さらに審査を重ねて大賞(千住博賞)に林 銘君さんの「局」が選出されました。そのほか、準大賞(三越伊勢丹賞)に澤和 氷青さんの「35゜15’45’’×139゜11’14’’」、三越伊勢丹美術部賞に苗 青青さんの「浮遊」の作品が選ばれました。沢山のご応募誠にありがとうございました。

準大賞(三越伊勢丹賞)

 澤和 氷青:35゜15’45’’×139゜11’14’’
準大賞(三越伊勢丹賞)
 澤和 氷青:35゜15’45’’×139゜11’14’’

【受賞作品・入選作品】
◎大賞(千住博賞)
林 銘君:局
○準大賞(三越伊勢丹賞)
澤和 氷青:35゜15’45’’×139゜11’14’’
○三越伊勢丹美術部賞
苗 青青:浮遊
・入選
顔 湛  :ネコがいる部屋
岩泉 慧 :仮想日月山水図
植田 吏 :和
王 甜甜 :心象図
大川 真理:流れゆく時間~藤棚に佇んで~
岡 竜一 :東京
岡路 貴理:Window sketch
何 承霖 :白山
楽 嘉怡 :可能性
加藤 徹 :Kozmic Blues
簡 維宏 :逝く
洪 旭頡 :憩う
鈴木 琢未:行方
長原 勲 :転調
方 圓  :聚落図
森島 和 :in my heart F50-A
梁 語月 :これから先はまだ長い
※五十音順、敬称略
「第3回 三越伊勢丹・千住博日本画大賞」に寄せて
 日本画といわれる岩絵の具の技法には、世界との壁がもはやなくなったと感じている。西洋美術の技法では表出不可能と思われていた世界観がそこに顕現していると認識され、なくてはならない技法と思ってもらえたかもしれない。 その礎は、創立350年を誇る三越本店の美術画廊を舞台に活躍した東山魁夷や杉山寧、高山辰雄、奥田元宋という平成の巨人たちが、それまでの曖昧、朦朧とした日本画を打破して、厚塗りの岩絵の具を通して築きあげた。いま再び、この伝統と革新の舞台で新たな国際色豊かな現代の日本画の歴史を作っていこうと三越の人たちと話し合い、この展覧会は始まった。
 人間として感じて描く。そうすれば同じ人間だからすべての境界線を超えて全世界に通じる。当たり前の理屈だ。ただ私は日本の古典が好きだから、静けさに美を見出したり、自然の側に身を置いたりしたい。それは私のパーソナルな美意識であって、日本人でもそれを描き出したい人ばかりではないかもしれない。ましてや世界中の表現者には、それぞれ表現したいことの多様性が無尽蔵に近く広がっているはずだ。芸術は、私達がどのような世界に生きているか、生きたいかを描き出そうとする「世界表現」だから、個々の理想や訴えたいことに向かって実直に描けばいい。自らの抱える文化や環境を意識し、尊重し、自分なりの美術史を考え、類型的ではない、見たことのない作品世界を模索してほしい。国籍も何も関係ない。私はその成果を客観的に見極めて、是と思えば入選作としていく。その入選はわずか20作だが、これらの作品に上下はない。すべてがこの閉塞感に満ちた現代から未来の世界に向かって、日本画という技法で穿たれた新たな絵画の可能性だ。しかしその人なりの出来不出来はある。賞は、作者にとって傑作かどうかで判断し、他人との比較ではない。
意欲的で革新的、何より真摯で誠実な作品を待っている。
千住博(日本画家、日本藝術院会員)

三越伊勢丹美術部賞

 苗 青青:浮遊
三越伊勢丹美術部賞
 苗 青青:浮遊

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