名称:「ピイプル01 波をみる 」長亭GALLERY
会期:2024年8月17日(土)〜2024年9月1日(日)
会場:長亭GALLERY
開館時間:13:00 〜 19:00
休館日:月曜日、火曜日
オープニングパーティー:2024年8月17日(土) 17:00 から 19:00 まで
入場料:無料
住所:〒103-0005 東京都中央区日本橋久松町4-12 コスギビル 4F
TEL:080-4599-2314
URL:長亭GALLERY
tatement
ある人はアトリエで夜な夜なキャンバスに向き合い、ある人は仕事が片付いて家路についてから食事を取らずに筆を握る。これらは想像でしかないが、特別なことではないだろう。波のような複雑さを持って繰り返される日常の中、腹も減り、ストレスも抱える、身体も壊す。それでも尚、アトリエや作業部屋に篭るその姿にはある種の敬虔さを感じざるを得ない。
人々は、生活のあらゆる場面で集団として配慮を持った立ち振る舞いを見せる。それはこのような作品展でも同じように起こることだ。個という断片を保ちながら、集団という不確かな輪郭の周辺で絶えず出入りを繰り返す。それによって都度生じていく変化を捉えらえる暇もなく、ひとりひとりの持つ敬虔さはその輪郭の内側で溺れはじめる。
ピイプルたちは、信頼のもとに集まった。互いが干渉し合うことを了承し、作家は作品をキュレーターに委ね、キュレーターは責任を負う。それは必ずしも善意のみによるものでなく、個々人が波のかたちを保つための手段として成り立った関係である。私たちは「ピイプル」という輪郭の周辺であらゆる変質を捉えることを試み、ときに配慮を劣後しながら和やかに作品を並べる。
︎ピイプルについて
田中良太が制作と人格に信頼を寄せる作家を招聘し活動を開始。対田中との関係のみを出発とし、作品や人間同士の相性は考慮せずに集まった「人びと」=「people(ピープル)」である。
この意味の認識に控えめな遅延を与える「ピイプル」という表記は、〈単純な意味化〉を拒みつつ、共通項のなかった個々人という〈単純な状態〉を間違いようもなく示している。集められた人びとは至って温厚で周囲への配慮を怠らないが、作品という個が生成したものの介入によって、ときにー切の利他を生じさせない振る舞いを見せる。「ピイプル」は、そのような「和やかさと殺伐さが常に重なっている状態」を引き起こすことを試みるプロジェクトである。
アーティスト:伊澤真利奈、泉里歩、大﨑土夢、島田明洋、田中良太、真部知胤
キュレーター:原島春七
コメント
トラックバックは利用できません。
コメント (0)
この記事へのコメントはありません。