名称:コレクション展「ゴヤ版画『気まぐれ』『戦争の惨禍』」神奈川県立近代美術館 鎌倉別館
会期:2024年8月10日(土)〜10月20日(日) 会期中に展示替えあり
前期 8月10日(土)〜9月8日(日) 『気まぐれ』
後期 9月10日(火)〜10月20日(日) 『戦争の惨禍』
会場:神奈川県立近代美術館 鎌倉別館
開館時間:9:30〜17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜日(8月12日(月・振)、9月16日(月・祝)・23日(月・振)、10月14日(月・祝)のぞく)
観覧料:一般 250円(150円)、20歳未満・学生 150円(100円)、高校生・65歳以上 100円
※( )内は20名以上の団体料金
※中学生以下、障害者手帳・ミライロIDなどの提示者および介助者原則1名は無料
※ファミリー・コミュニケーションの日(毎月第1日曜日:9月1日、10月6日)は、18歳未満の子ども連れの家族は割引料金(65歳以上のぞく)で観覧可
住所:〒248-0005神奈川県鎌倉市雪ノ下2-8-1
電話:0467-22-5000
URL:神奈川県立近代美術館 鎌倉別館
鋭い眼差しで人間を描破し、近代の画家の先駆者と称されるフランシスコ・デ・ゴヤ(1746–1828)。彼の生涯は、隣国フランスの革命やナポレオン軍によるスペイン侵攻、それに対する民衆蜂起が続く激動の歴史とともにありました。自らはスペインの宮廷画家として地位を獲得しながらも、病により聴覚を失い、晩年に亡命したフランス、ボルドーで82歳の生涯を閉じました。
さまざまに価値や秩序が変転するなか、ゴヤが後半生に手がけたのが銅版画です。無音の世界で到達したそのモノクローム―光と闇の中には、人間に対する深い問いかけが刻み込まれているのではないでしょうか。本展では、ゴヤの四大版画集から『気まぐれ』と『戦争の惨禍』それぞれ80点を、前後期に分けてご紹介します。
特集:「1959―スペインにいった現代日本版画展」
「ゴヤ版画展」と併せて、日本におけるゴヤの受容を起点に、日本とスペインの間に展開した版画の交流の一端を辿ります。戦後の国際的な版画交流の黎明期、当館が1951年の開館以来、ピカソやゴヤなどの海外作家の版画展を開催する一方で、1959年にスペインで行った「現代日本版画展」に注目します。
展覧会の見どころ
1.ゴヤの傑作版画集『気まぐれ』と『戦争の惨禍』全点展示
全聾になったゴヤが最初に発表した版画集が『気まぐれ』(初版は1799年)でした。登場する魑魅魍魎(ちみもうりょう)の豊かな表情には、人間の愚かさ、おかしみが醸し出されています。一方、『戦争の惨禍』(1863年初版)は60歳を過ぎたゴヤが「戦争」という現実を見つめ、10年余りをかけて制作したものの、生前に発表されることはありませんでした。
アクアチント、エッチング、ドライポイントなど多様な技法を駆使した銅版画独自のイメージに、表現者ゴヤの真髄がうかがえます。2.日本とスペインの版画交流
「ゴヤ版画展」の特集では、1959年にスペインで開催された「現代日本版画展(Grabados Japoneses)」に注目します。同展と、それに先駆けて当館鎌倉館の「スペインにいく現代日本版画展」に出品された村井正誠や上野誠、海老原喜之助などの版画や新資料を手がかりに、日本とスペインの間に交わされた作品と人の繋がりを辿ります。
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