名称:「没後50年 映画監督 田坂具隆」国立映画アーカイブ
会期:2024年9月7日(土)~2024年11月24日(日)
会場:国立映画アーカイブ
展示室:展示室 7階
時間:11:00~18:30 (最終入場時間 18:00)
※9月27日、10月25日の金曜日は11:00~20:00(最終入場時間 19:30)
休館日:月曜日
観覧料:一般 250円(200円)
大学生 130円(60円)
65歳以上、高校生以下及び18歳未満、障害者手帳をお持ちの方(付添者は原則1名まで)、国立映画アーカイブのキャンパスメンバーズは無料
※料金は常設の「日本映画の歴史」の入場料を含みます
※( )内は20名以上の団体料金
※学生、65歳以上、障害者手帳をお持ちの方、キャンパスメンバーズの方はそれぞれ入室の際、証明できるものを要提示
※国立映画アーカイブが主催する上映会の観覧券(オンラインチケット「購入確認メール」またはQRコードのプリントアウト)の提示で、1回に限り団体料金が適用されます
※2024年11月3日(日・祝)「文化の日」は無料で観覧できます
住所:〒104-0031 東京都中央区京橋3-7-6
TEL: 050-5541-8600(ハローダイヤル)
URL:国立映画アーカイブ
日本映画の豊かな歴史を眺めた時、名監督 田坂具隆(たさかともたか 1902-1974)の名を忘れることはできません。1926年に『かぼちゃ騒動記』でデビューした田坂は、やがて『真実一路』(1937年)、『路傍の石』(1938年)といった文芸作品でヒューマニズムに溢れる作風を確立、内田吐夢とともに日活多摩川撮影所の全盛期を築きました。また、『五人の斥候兵』(1938年)からは迫真性と人間味に満ちた戦争映画の作り手としても名を轟かせます。
1945年8月、田坂は広島で被爆し数年の闘病を余儀なくされますが、再起後は数々の撮影所で石原裕次郎・中村錦之助・佐久間良子らスターの育成に力を注ぎつつ、『女中ッ子』(1955年)、『陽のあたる坂道』(1958年)、『ちいさこべ』(1962年)、『五番町夕霧樓』(1963年)など幾多の名作を残しました。
こうした輝かしい作品群を誇りながらも、田坂は長らく再評価の機会に恵まれてきませんでした。しかし、小さきもの、弱きものに一貫して寄り添うその作風は、篤実に生きようとする人々へのエールに満ちており、続けざまの災厄に苛まれ、社会の不寛容さが増すこの時代にこそ強く輝くはずです。没後半世紀となる本年、国立映画アーカイブは田坂をめぐる書籍の刊行に連動して、関係者より提供された貴重な資料を公開する初の回顧展を行うとともに、監督作の特集上映も開催いたします。人間の「善」を誠実に信じた田坂を通じて、映画とその向こう側にある人間の生を見つめ直す機会となるでしょう。
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