「明治時代の歴史物語―月岡芳年を中心に」町田市立国際版画美術館

「明治時代の歴史物語―月岡芳年を中心に」町田市立国際版画美術館

名称:「明治時代の歴史物語―月岡芳年を中心に」町田市立国際版画美術館
会期:2024年9月4日(水)〜2024年12月1日(日)
   前期: 9月4日(水)~10月20日(日)
   後期: 10月22日(火)~12月1日(日)
会場:町田市立国際版画美術館
開館時間:10:00 〜 17:00
   土曜日・日曜日・祝日は17:30まで
休館日:月曜日
   9月16日・23日、10月14日、11月4日は開館
   9月17日・24日、10月15日、11月5日は休館
入場料:無料
住所:〒194-0013東京都町田市原町田4-28-1
TEL:042-726-2771
URL:町田市立国際版画美術館

小林清親《明智左馬之助光春湖水乗打唐崎松之図》、明治30(1897)年、当館蔵、後期展示
小林清親《明智左馬之助光春湖水乗打唐崎松之図》、明治30(1897)年、当館蔵、後期展示

月岡芳年(1839-92)は幕末・明治期を代表する浮世絵師です。歌川国芳の高弟として名を馳せ、現在その評価は一段と高くなっています。本展では、「歴史」に取材した作品に焦点を当て、芳年の画業を紹介します。
とはいえ、「歴史」とは非常に曖昧な存在です。学術研究で未解明な領域は数限りなく、また同一の出来事であっても、見る者によってその意味は大きく異なります。芳年が描く「歴史」も今日の私たちが思い浮かべる歴史と比べると、少しばかり違和感を覚えるかもしれません。明治10年代における芳年の作では、天皇を国家の中心とした明治政府の歴史観を踏まえ、『古事記』に綴られる神々や、忠義を重んじる賢臣が多く登場します。他方、晩年にあたる明治20年代の作では、講談や謡曲など芳年が好んだ文芸趣味が色濃く反映され、そこに描かれるのは虚実入り混じる幽玄な世界です。静と動の表現を巧みに使い分け、今なお人々を魅了しつづける芳年の作品を通じ、「歴史」を描くことがいかに創造的であるのかを探ります。
あわせて本展では、芳年門下の水野年方と右田年英のほか、回顧的な作風に長じた尾形月耕、そして芳年に私淑した風景画の名手・小林清親の作品を紹介します。彼らが描いた「歴史」には、芳年の影響だけでなく、独自の作風を模索した新時代の息吹が感じられます。
明治の浮世絵師が織り成した様々な「歴史」。その豊かな物語性をお楽しみください。

水野年方《楠正行弁の内侍を救ふ図》、明治25(1892)年、当館蔵、前期展示
水野年方《楠正行弁の内侍を救ふ図》、明治25(1892)年、当館蔵、前期展示
月岡芳年《大日本史略図会 第十二代景行天皇》、明治13(1880)年、当館蔵、前期展示
月岡芳年《大日本史略図会 第十二代景行天皇》、明治13(1880)年、当館蔵、前期展示
月岡芳年《大日本名将鑑 平惟盛》、明治12(1879)年、当館蔵、後期展示
月岡芳年《大日本名将鑑 平惟盛》、明治12(1879)年、当館蔵、後期展示

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