「儒教のかたち こころの鑑 日本美術に見る儒教」サントリー美術館

「儒教のかたち こころの鑑 日本美術に見る儒教」サントリー美術館

名称:「儒教のかたち こころの鑑 日本美術に見る儒教」サントリー美術館
会期:2024年11月27日(水)~2025年1月26日(日)
   ※作品保護のため、会期中展示替えを行います
会場:サントリー美術館
時間:10:00~18:00
   金曜日および1月25日は20:00まで
   入館は閉館30分前まで
休館日:火曜日(1月21日は18:00まで開館)、12月30日(月)~1月1日(水・祝)
観覧料:一般 1,700円(1,500円)
   大学・高校生 1,000円(800円)
   中学生以下 無料
   ※( )内は前売り料金
   前売券は2024年9月18日(水)販売開始予定
住所:〒107-8643東京都港区赤坂9-7-4 東京ミッドタウン ガレリア3F
TEL:03-3479-8600
URL:サントリー美術館

桐鳳凰図屛風 狩野探幽 六曲一双のうち左隻 江戸時代 17世紀 サントリー美術館
桐鳳凰図屛風 狩野探幽 六曲一双のうち左隻 江戸時代 17世紀 サントリー美術館

儒教は、紀元前6世紀の中国で孔子(前552/551~前479)が唱えた教説と、その後継者たちの解釈を指す倫理思想です。孔子が唱えた思想とは、五常(仁・義・礼・智・信)による道徳観を修得・実践して聖人に近づくことが目標であり、徳をもって世を治める人間像を理想としています。このような思想は、仏教よりも早く4世紀には日本へ伝来したといわれ、古代の宮廷で、為政者のあるべき姿を学ぶための学問として享受されました。
中世になると、宋から新たに朱子学(南宋の朱熹(しゅき)が確立させた新しい儒教思想)が日本へ伝わり、禅僧たちがそれを熱心に学んだことから、儒教は禅宗寺院でも重要視されました。そして近世以降、文治政治を旨とする江戸幕府は、儒教を積極的に奨励し、その拠点として湯島聖堂を整備します。江戸時代を通じ日本各地で、身分を問わず武家から民衆、子どもに至るまで、その教育に儒教が採用され、広く浸透していったのです。
例えば、理想の君主像を表し為政者の空間を飾った、大画面の「帝鑑図(ていかんず) 」や「二十四孝図(にじゅうしこうず) 」が制作された一方で、庶民が手にした浮世絵や身の回りの工芸品の文様にも同じ思想が息づいています。それらの作品には、当時の人々が求めた心の理想、すなわち鑑となる思想が示されており、現代の私たちにとっても新鮮な気づきをもたらしてくれます。
本展が、『論語』にある「温故知新」(ふるきをたづねて新しきを知る)のように、日本美術の名品に宿る豊かなメッセージに思いを馳せる機会となれば幸いです。

桐鳳凰図屛風 狩野探幽 六曲一双のうち右隻 江戸時代 17世紀 サントリー美術館
桐鳳凰図屛風 狩野探幽 六曲一双のうち右隻 江戸時代 17世紀 サントリー美術館
五常の内・義鈴木春信 一枚 江戸時代 18世紀 サントリー美術館
五常の内・義鈴木春信 一枚 江戸時代 18世紀 サントリー美術館
重要文化財 名古屋城本丸御殿上洛殿襖絵 帝鑑図 露台惜費 狩野探幽 四枚四面 江戸時代 寛永11年(1634) 名古屋城総合事務所
重要文化財 名古屋城本丸御殿上洛殿襖絵 帝鑑図 露台惜費 狩野探幽 四枚四面 江戸時代 寛永11年(1634) 名古屋城総合事務所
孔子像 伝 戴進 一幅 中国・明時代 15~17世紀 公益財団法人斯文会 【展示期間:11/27~12/23】
孔子像 伝 戴進 一幅 中国・明時代 15~17世紀 公益財団法人斯文会 【展示期間:11/27~12/23】
重要文化財 賢聖障子絵 狩野孝信 
二十面のうち 慶長19年(1614) 仁和寺 【通期展示・面替えあり】 
重要文化財 賢聖障子絵 狩野孝信  二十面のうち 慶長19年(1614) 仁和寺 【通期展示・面替えあり】 
重要文化財 二十四孝図襖 伝 狩野永徳 
十四面のうち 天正14年(1586) 南禅寺 【通期展示・面替えあり】
重要文化財 二十四孝図襖 伝 狩野永徳  十四面のうち 天正14年(1586) 南禅寺 【通期展示・面替えあり】
孔子観欹器図 雪村周継 
一幅 室町時代 16世紀 大和文華館 【展示期間:12/25~1/26】
孔子観欹器図 雪村周継  一幅 室町時代 16世紀 大和文華館 【展示期間:12/25~1/26】

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