「私は死を乗り越えて生きてゆきたい」草間彌生美術館

草間彌生《マンハッタン自殺未遂常習犯の歌》2010 ビデオプロジェクション、鏡 サイズ可変、1分17秒 © YAYOI KUSAMA

名称:「私は死を乗り越えて生きてゆきたい」草間彌生美術館
会期:2024年10月17日(木)~2025年3月9日(日)
会場:草間彌生美術館
時間:11:00~17:30
   (1)11:00-12:30(11:30までに入場)
   (2)12:00-13:30(12:30までに入場)
   (3)13:00-14:30(13:30までに入場)
   (4)14:00-15:30(14:30までに入場)
   (5)15:00-16:30(15:30までに入場)
   (6)16:00-17:30(16:30までに入場)
   草間彌生美術館は、日時指定の予約・定員制、各回90分となっています。チケットは美術館の公式サイトにて当日の各入場時間30分前まで購入可能です。美術館窓口での販売はありません。
休館日:月・火・水曜日(祝日を除く)
観覧料:※オンラインチケットをお持ちの方のみの入館
   一般 1,100円
   小中高生 600円
   ※未就学児は無料。団体割引の設定はありません。
住所:〒162-0851東京都新宿区弁天町107
TEL:03-5273-1778
URL:草間彌生美術館

草間彌生《命の炎―杜甫に捧ぐ》1988 アクリル・キャンバス 194×390cm 個人蔵 © YAYOI KUSAMA
草間彌生《命の炎―杜甫に捧ぐ》1988 アクリル・キャンバス 194×390cm 個人蔵 © YAYOI KUSAMA

太平洋戦争を複雑な家庭環境下で体験し、トラウマや神経症による自殺未遂衝動を創作活動で乗り越えてきた草間彌生にとって、生と死は常に差し迫った問題でありました。本展では、戦争の影響が色濃く見られる1940~50年代の絵画から最新作までの多様な作品の展覧を通し、草間の死生観の表出とその変遷を紹介します。
1957年の渡米後、幻覚に由来するモチーフの強迫的な反復により、自他の境界が消えていくような感覚「自己消滅」を網目の絵画や彫刻等で表現し評価を得た草間は、60年代後半には、同コンセプトのもと、水玉模様を人体に描くハプニングで反語的に人体・生命の美しさを強調し反戦を唱えます。続く70~80年代は、心身の不調による帰国、父や恋人の死を経て、死をテーマとする暗い色調のコラージュや立体作品を多数制作、詩作や小説にも死の匂いが満ちた時代でした。
死への衝動、死後の世界や異界を表した神秘的な作品制作を続けるうちに、80年代後半の作品は、自己消滅を通した永劫回帰や輪廻転生をテーマとするようになります。次第に色数を増す作品には、死を乗り越えるための創作が彼女の生そのものとなる過程が見出せます。2000年以降の絵画シリーズでは、迫りくる死の影が起爆剤となり、生命の神秘、生きる喜びを、色の洪水ともいえる画面にひたすらに描き続けています。

個展「草間彌生 死と生への鎮魂にささげる―オブセッショナルアート展―絵画・彫刻・立体」にて、ソフト・スカルプチュア作品と草間
1976 写真撮影 安齊重男 © Estate of Shigeo Anzaï, Courtesy of Zeit-Foto
個展「草間彌生 死と生への鎮魂にささげる―オブセッショナルアート展―絵画・彫刻・立体」にて、ソフト・スカルプチュア作品と草間 1976 写真撮影 安齊重男 © Estate of Shigeo Anzaï, Courtesy of Zeit-Foto
草間彌生《残夢》1949 岩彩・紙 136.5×151.7cm © YAYOI KUSAMA
草間彌生《残夢》1949 岩彩・紙 136.5×151.7cm © YAYOI KUSAMA
草間彌生《命の限り》2015 アクリル・キャンバス 194×194cm © YAYOI KUSAMA
草間彌生《命の限り》2015 アクリル・キャンバス 194×194cm © YAYOI KUSAMA
草間彌生《マンハッタン自殺未遂常習犯の歌》2010 ビデオプロジェクション、鏡 サイズ可変、1分17秒 © YAYOI KUSAMA
草間彌生《マンハッタン自殺未遂常習犯の歌》2010 ビデオプロジェクション、鏡 サイズ可変、1分17秒 © YAYOI KUSAMA

関連記事

コメント

  • トラックバックは利用できません。

  • コメント (0)

  1. この記事へのコメントはありません。

ピックアップ記事

  1. 「第十四回 I氏賞受賞作家展」岡山県立美術館
  2. 第3回『山形県埋蔵文化財センター設立30周年企画展』山形県埋蔵文化財センター
  3. 2024伊丹国際クラフト展「酒器・酒盃台」市立伊丹ミュージアム
ページ上部へ戻る