名称:3館連携企画「生誕200年 河田小龍—激動期への眼差し」高知県立美術館
会期:2024年11月9日(土)〜2025年1月5日(日)
会場:高知県立美術館
住所:高知県高知市高須353-2
開館時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
※初日の11月9日(土)は、10:00からの開展式後に開場
休館日:12月27日(金)~1月1日(水・祝)
観覧料:一般 1,200円(960円)、大学生 850円(680円)、高校生以下 無料
※( )内は20名以上の団体割引料金
※身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、戦傷病者手帳、被爆者健康手帳の所持者および介護者(1名)、高知県、高知市長寿手帳の所持者は無料
※本展観覧券で、コレクション展および「ARTIST FOCUS #05 三嶽伊紗」展(会期:2024年12月17日(火)〜2025年2月21日(金))も観覧可
※前売券(一般 960円)は、県立美術館ミュージアムショップ、ローソンチケット(Lコード 63010)ほかにて販売
主催:公益財団法人高知県文化財団(高知県立坂本龍馬記念館、高知県立歴史民俗資料館、高知県立美術館)、KUTVテレビ高知
後援:高知県教育委員会、高知市教育委員会、南国市教育委員会、高知新聞社、NHK高知放送局、共同通信高知支局、時事通信高知支局、朝日新聞高知総局、毎日新聞高知支局、読売新聞高知支局、KCB高知ケーブルテレビ、エフエム高知
住所:〒781-8123高知県高知市高須353-2
TEL:088-866-8000
URL:高知県立美術館
幕末維新期を代表する土佐の絵師、河田小龍の生誕200年を記念して、小龍を中心に幕末から明治前期にかけての激動の時代を振り返る展覧会を、高知県文化財団に所属する3つのミュージアム(高知県立坂本龍馬記念館、高知県立歴史民俗資料館、高知県立美術館)で開催します。坂本龍馬、歴史民俗、美術の3つの専門性を持つミュージアムが、それぞれの特性を生かして連携し、激動期をマルチな才能をもって生き抜いた小龍の多様な活躍を紹介するまたとない機会です。
美術的視点から見ると、小龍は同時代の土佐の画人の中でも特に優れた画力の持ち主でした。その技術を支えていたのが鋭い観察眼と尽きない好奇心です。狩野派、南画、円山派、浮世絵、仏画など、目にしたあらゆる流派の絵画様式を吸収し、多彩な画業を展開しました。同時に幕末から近代にかけての激動期を目撃し、移り行く時代の有様を絵図や大量のスケッチとして残しています。美術館では「激動期への眼差し」をテーマに、これら絵画作品や資料を通して小龍の「眼差し」を追いながら、その画業の全貌を俯瞰します。
河田小龍(かわだ/かわた しょうりょう)
文政7年~明治31年(1824~1898)
高知城下浦戸町(現・高知市南はりまや町)生まれ。絵にも学問にも素質があった小龍は、土佐で南画家、島本蘭渓(しまもと・らんけい)に師事したのち、京都に出て狩野永岳に狩野派を、中林竹洞に南画を学んだほか、儒学を土佐の岡本寧浦(おかもと・ねいほ)、奥宮慥斎(おくのみや・ぞうさい)らに学びました。
小龍は、アメリカから帰国した中浜万次郎(ジョン万次郎)の聞き取りを行い、絵入りの記録『漂巽紀畧(ひょうそんきりゃく)』を記したことでも知られています。土佐の町絵師、絵金とは師弟に近い関係にあり、絵金が大成した芝居絵屏風を小龍も手掛けました。幕末期には国事に奔走し、明治に入ってからは官吏として書記掛、内国博覧会事務掛などの仕事を歴任。晩年は京都に移住し、京都府知事、北垣国道の依頼を受けて琵琶湖疏水工事の過程を記録した『琵琶湖疏水図誌』を制作しました。
また、九州の名勝・耶馬渓(やばけい)を妻の照(てる)とともに旅し、その風景を集成した『客豊図志』を描き上げ、広島では日清戦争の大本営で明治天皇の御前で揮毫を行うなど、晩年まで精力的に活躍。端正で着実な筆致による人物画や、鋭い観察眼に基づく数々の作品やスケッチで知られるほか、襖絵や絵馬などの人々の生活とかかわる絵画も多数手がけました。後進の育成にも尽力し、高知、京都、広島で近代美術の担い手を育てました。
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