「飯田善國展―色は光、光はことば―」足利市立美術館

「飯田善國展―色は光、光はことば―」足利市立美術館

名称:「飯田善國展―色は光、光はことば―」足利市立美術館
会期:2024年11月16日(土)〜2024年12月26日(木)
会場:足利市立美術館 
開館時間:10:00 〜 18:00
休館日:月曜日
入場料:一般 710円、大学生・高校生 500円、中学生以下 無料
住所:〒326-0814栃木県足利市通2-14-7
TEL:0284-43-3131
URL:足利市立美術館

「飯田善國展―色は光、光はことば―」足利市立美術館
「飯田善國展―色は光、光はことば―」足利市立美術館

飯田善國(1923 -2006)は足利出身の彫刻家です。飯田の作品が生まれる背景として見落としてはならないのは詩的な発想とその実践です。
飯田は二十歳で学徒出陣し戦地に駆り出されました。 戦争は彼の内面を深く傷つけました。虚無に傾く心情を救ったのは芸術でした。「無に到ってはじめて完璧な美が成就する」という西脇順三郎の詩論が彼を支えました。飯田にとって「無」とは 永遠・無限であり、自由でした。
ヨーロッパから戻った飯田は、西脇順三郎の詩を視覚化した詩画集《クロマトポイエマ》を手がけます。これは「色がつまるところ一番物質の中で光に近い」という考えのもとアルファベットを色に置き換え生まれたものです。これを彫刻に応用し、異なる言葉や素材を色のついたナイロンロープで繋げました。ここに言葉を色(光)に変換する系が 生まれます。色彩を介して「ことば」を「もの」の世界に組み入れる飯田の意図が見うけられます。 逆に「もの」の側から見れば「ことば」という物質ではない要素が組み込まれたことになります。これを発展させると「見えない彫刻」という概念が生まれます。ここには飯田の詩集 『円盤の五月』などに見られる、詩の分野でなければ不可能な内的時空の創造が大きく関与しています。これは物質宇宙に対する異議申し立てであり、そこからいかに自由になるかという願いが込められています。
本展は、通奏低音のように飯田の初期から晩年を貫く詩的な発想とその現れである詩作を軸にし、そこから彫刻や絵画がいかに展開したのかを観るものです。

関連記事

コメント

  • トラックバックは利用できません。

  • コメント (0)

  1. この記事へのコメントはありません。

ピックアップ記事

  1. 「手塚雄二展 雲は龍に従う 」そごう美術館
  2. 企画展「猫を愛でたい」茨城県天心記念五浦美術館
  3. 全国公募 第9回トリエンナーレ豊橋「星野眞吾賞展ー明日の日本画を求めてー」豊橋市美術博物館
ページ上部へ戻る