名称:「この世界のむこう:パラレル・ワールド」小海町高原美術館
会期:2024年10月19日~2024年12月23日
会場:小海町高原美術館
開館時間:9:00~17:00(入館は閉館の30分前まで)
休館日:火曜日
観覧料:一般=500円
高校生以下無料
住所:〒384-1103長野県南佐久郡小海町豊里5918-2
TEL:0267-93-2133
URL:小海町高原美術館
私たちが生きるこの世界は唯一の世界でしょうか。
平行世界と訳される「パラレル・ワールド parallel world」は、我々の生きる世界と同一の次元を持ちながら、並行して存在する別の世界を意味します。その世界は、個人的、空想的、科学的に捉えることができるかも知れません。
本展は、当館のコレクションから「パラレル・ワールド」をテーマに、3名の作家を紹介し、併せて異なる制作環境をパラレル・ワールドと捉え、小海町で今年アーティスト・イン・レジデンスを行った中井伶美、宮林妃奈子、油井祥子の作品を紹介します。
写真家の小林紀晴(1968年、長野県茅野市生まれ)は幼いころ見ていた冬の雪と冬枯れした木々で覆われた山の風景に死の匂いを濃厚に感じるもそこから目を離せない自身を認め、冬の山々を撮り続けました。そこに原風景を見出し本展で出品される「深い沈黙」(2021年)を発表しました。小林の原風景は個人的なパラレル・ワールドといえます。
アニメーション映画監督の新海誠(1973年、長野県小海町生まれ)は、長編アニメーション作品「雲のむこう、約束の場所」で、日本が南北に分断されたもうひとつの戦後の世界を舞台に、SF的要素を盛り込んだ物語の中で交錯する登場人物たちの姿を描きました。それは空想的なパラレル・ワールドといえます。映画が公開されて20年を記念した展示でもあります。小海町在住の画家、谷本清光(1936年、東京都生まれ)は宇宙を主題とした作品を描き続けている稀有な画家です。谷本は宇宙を科学的に捉え、自然への畏敬の念と世界の平和を作品に込めています。丹念に塗り込められた深い宇宙空間に輝く星は、私たちに地球環境を再考する拡張した視野を与えてくれます。それは科学的なパラレル・ワールドといえます。
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