コレクション展「懐かしさの系譜─大正から現代まで 東京都コレクションより」東京都美術館

コレクション展「懐かしさの系譜─大正から現代まで 東京都コレクションより」東京都美術館

名称:コレクション展「懐かしさの系譜─大正から現代まで 東京都コレクションより」東京都美術館
会期:2024年11月16日(土)~2025年1月8日(水)
会場:東京都美術館 ギャラリーB
休室日:2024年11月18日(月)、12月2日(月)、12月16日(月)、12月21日(土)~2025年1月3日(金)、1月6日(月)
開室時間:9:30~17:30、11月22日(金)、11月29日(金)は9:30~20:00(入室は閉室の30分前まで)
観覧料:無料
主催:東京都、公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都美術館
連携:公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都江戸東京博物館、東京都写真美術館、東京都現代美術館
住所:〒110-0007東京都台東区上野公園8-36
TEL:03-3823-6921
URL:東京都美術館

川瀬巴水《東京十二題-雪に暮るる寺島村》1920年  木版   東京都江戸東京博物館蔵
川瀬巴水《東京十二題-雪に暮るる寺島村》1920年 木版 東京都江戸東京博物館蔵

「懐かしい」という感情は、どのような意味をもつものなのでしょうか。すでに失われた事物、あるいは戻れない土地や時を思う時、人は「懐かしさ」に駆り立てられるものです。また時に、直接目にした経験のない対象であっても、その写真などを前に、「懐かしさ」に似た、どこか親密な感覚がわき起こることもあるでしょう。
本展は、東京都立の美術館・博物館が所蔵する東京都コレクションの絵画、版画、写真等におさめられた大正期から現代にいたる日本の風景をたどることにより、人々がそれらの中に見出してきた「懐かしさ」とは何であるかについて、あらためて考えようとするものです。
川瀬巴水や土門拳が捉えた、近代化の中で消え去った大正・昭和戦前期の情景への「懐かしさ」、戦後一気に流入したアメリカ文化に対する「懐かしさ」、そして、高度経済成長を背景に均質化と変貌を繰り返す都市や郊外の街並みに向けられた「懐かしさ」。それぞれの「懐かしさ」は、時代も様相も全く異なるものであるにも関わらず、誰の心にも芽生え得る情感なのかもしれません。
このような過ぎ去った日々への思いは、私たちの心に人生への振り返りを促すものであり、人々への共感へと繋がり、生きる希望ともなり得るものではないでしょうか。「懐かしさ」の多様性と不変性に向き合う本展が、激動の日本近現代社会に生きる私たち自身を見つめ直す機会となれば幸いです。

中原實《ノスタルジア》1924-25年  油彩、カンヴァス   東京都現代美術館蔵
中原實《ノスタルジア》1924-25年 油彩、カンヴァス 東京都現代美術館蔵

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