名称:企画展「蓬莱図をよむ -描かれた理想郷-」もりおか歴史文化館
会期:2024年12月1日(日)〜2025年2月17日(月)
会場:もりおか歴史文化館
開館時間:9時~18時(※展示室への入場受付は17時30分まで)
料金:一般300円、高校生2003円、小・中学生100円(※20名以上は各2割引)
休館日:2023年12月19日(火)・12月20日(水)・12月21日(木)・12月31日(日)・1月1日(月)・1月16日(火)
住所:〒020-0023 岩手県盛岡市内丸1番50号
TEL:019-681-2100
URL:もりおか歴史文化館
蓬莱は、古代中国において渤海の東にあると考えられた仙境です。そこには不老不死の仙人たちが暮らしていますが、人が近づこうとすると船が風に戻され、近づくことができないといわれています。秦の始皇帝の命を受けた徐福が不老不死の仙薬を求めて旅立った目的地として、あるいは『竹取物語』でかぐや姫が求婚者の1人に求めた「蓬莱の玉の枝」の原産地としても知られる蓬莱。蓬莱は、不老不死の仙人の住まう永遠の繁栄の象徴であり、人の身では辿り着くことの出来ない神秘的な理想郷でもあるのです。
日本では、各地に蓬莱伝説・徐福伝説が残されています。それは、伝説の蓬莱があるという中国の東の海に浮かぶ島国としては当然の成り行きと言えるでしょう。しかしもちろん、仙人も仙薬も玉の枝も、あくまでも伝説に過ぎません。それでも、富士山や熱田、熊野周辺などに同地を蓬莱と結びつけるような伝説が現在まで伝わっていることは、蓬莱という理想郷がいかに強く人々の心をひきつけ、憧れを集めたかを証明しています。その結果蓬莱は日本においても、吉祥の象徴として絶大な人気を集め、絵画や工芸装飾に頻繁に登場するようになりました。
当館収蔵の狩野林泉筆《蓬莱図屏風》もそのような美術品のうちの1点であると考えられます。本展は、《蓬莱図屏風》を入口として伝説の理想郷・蓬莱の姿をよみ解くことを試みます。和漢の歴史書や物語、辞書に記された蓬莱と、数多の絵画や工芸品に描かれた蓬莱は、果たしてどのような姿をしているのでしょうか。
コメント
トラックバックは利用できません。
コメント (0)
この記事へのコメントはありません。