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名称:「浮島:Floating Island」hakari contemporary
会期:2025年2月15日~2025年3月15日
会場:hakari contemporary
開館時間:12:00 ~ 18:00
休館日:月曜日
観覧料:無料
住所:〒606-8344 京都府京都市左京区岡崎円勝寺町140 ポルトド岡崎103
TEL:03-3980-2351
URL:hakari contemporary
このたび、hakari contemporaryでは三苫ケイト(2001-)と山口遼太郎(1999-)の2人展を開催いたします。両者はそれぞれの分野で活躍が期待される新進気鋭のアーティストです。三苫はこれまで、平面や立体、映像、インスタレーション、パフォーマンスなど多様な手法を用い、反復や遠近感、動きのある静止などをテーマにコンセプチュアルな作品を制作してきました。一方、陶芸家である山口は、繊細でありながらも壮大な物語を感じさせるような、空間性を生かしたオブジェ作品をはじめ、器などの日用品も手がけています。本展は現代の美術と工芸の対話的な企画であり、次世代のアーティストたちが共通して抱く現代世界への眼差しを垣間見ることのできる機会となるでしょう。
本展のタイトル「浮島:Floating Island」は、現代社会との関係性における両作家の眼差し、そして作品制作において共有する主題や関心領域のメタファーです。「浮島」とは、湖や沼などに浮かぶ島のようなもので、さまざまな要因で姿が変化し、時には水中に沈むこともあります。さらに、「遠くの島や岬が水面から浮かび上がって見える現象」という意味も含まれています。本展における浮島は、外的要因によってその存在までもが危うくなるような流動性や不定性を象徴するとともに、ある事象に対する観察者の受け取り方が両者の距離や位置関係に依存することを示唆しています。本展はこのようなある種の「定まらなさ」とその様の「見えづらさ」を肯定的に捉え、収束しない知覚や思考を提示します。
本展のキュレーターは谷村無生(1998-)です。谷村はアーティストの制作行為およびその展示手法に注目し、制作動機やその背後にある思想について研究と実践を重ねてきました。本展でも、アーティストたちと共に企画段階から細かいコミュニケーションを図り、共有するものとそうでないものを慎重に見極め、「浮島」というタイトルを決定しました。
次世代のアーティストとキュレーターは、本展を通じて、hakari contemporaryから未来への投企を試みます。
三苫ケイト
2001年兵庫県生まれ。2025年京都市立芸術大学大学院美術研究科美術専攻構想設計在籍。
個展(kumagusuku SAS、2023)、グループ展「Recipe : Complete Egg」(Ilaria Andreotti・神林優美・三苫ケイト、京都市立芸術大学、2024)、「réserve」(神林優美・中村さやか・三苫ケイト、the SITE、2024)、「京都駅ビル芸術祭2022」(京都駅ビル、2022)
山口遼太郎
1999年大阪府生まれ。2024年京都市立芸術大学大学院美術研究科工芸専攻陶磁器細目修了。
個展「灯り 微かにかぜ」KUNSTARZT(2024)、グループ展「Kyoto Art For Tomorrow 2025-京都府新鋭選抜展-」京都文化博物館(2024)「春望 Gazing At Spring」(The Terminal Kyoto、2024)、「2024 アートアワードトーキョー丸の内」行幸地下ギャラリー(2024)「grid3」biscuitgallery渋谷・京都蔦屋書店6Fギャラリー(2024)、「わが陶はゆくえもしらずはてもなし」京都パルスプラザ・夢工房ブース(2023)、「予言」(山口遼太郎・中田さわ)kumagusuku(2023)受賞歴、京都市立芸術大学作品展奨励賞(2022)、アートアワードトーキョー丸の内2024フランス大使館賞(2024)
キュレーター
谷村無生
1998年京都府生まれ。2025年京都市立芸術大学大学院美術研究科芸術学専攻修了予定。2024年マグダレナ・アバカノヴィッチ芸術大学(ポーランド)交換留学、展覧会「Works from Maki Collection Vol.1 鬼頭健吾」京都市立芸術大学(2024)、インタビュー「青木陵子さん×伊藤存さん 作ることと観ること。」KYOTO STEAM-世界文化交流祭-2022 prologue(2021)、「Special Interview|山田学」KYOTOGRAPHIE—京都国際写真祭(2023)
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