
名称:「黒瀧舞衣 わたしの洞窟」日本橋三越本店
会期:2025年3月19日(水) ~ 2025年3月31日(月)
会場:日本橋三越本店 本館6階美術 コンテンポラリーギャラリー
最終日午後5時終了
住所:〒103-8001 東京都中央区日本橋室町1-4-1
TEL: 03-3241-3311
URL: 日本橋三越本店

左:H170×W66×D56cm 右:H78×W54×D45cm
樟
⽊を彫る時、私は彫刻の内側を想像する。
⽊彫には内刳(うちぐり)という内部をくり抜き、重さの軽減や、⽊の 乾燥による⼲割れを防ぐ技法がある。私は、内側に空洞をつくることで、 表⾯上には⾒えない彫刻の本質に変化が⽣まれているように感じていた。
そこから次第に、内刳は「私の内刳」へと変化していった。
空洞を積み重ねることや、外に空洞をつくることで、本来の技法から 逸脱し「私の内刳」は、内側と外側の境界に対する関⼼へと繋がって いった。⽊という素材が持つ、⽣と死を同時に内包する性質も相まって、 私の彫刻は、そこに物質と精神が交差する境界を⽣みだすのではない だろうか。
今回の展⽰における作品は、洞窟としての境界を深く意識していた。 洞窟は、何かと何かを繋ぐ境界として多くの物語で伝えられ、明暗、 死と再⽣、未知の世界への恐れなど、私の中で様々なイメージが揺れ 動いた。
現れた作品は、洞窟そのものであり、同時にその洞窟に存在する わたし⾃⾝でもあった。
黒瀧舞衣

H80×W51×D45cm
樟

H185×W71×D65cm
樟、大理石、鉄線
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