
名称:「漫画家生活30周年 こうの史代展 鳥がとび、ウサギもはねて、花ゆれて、走ってこけて、長い道のり」金沢21世紀美術館
会期:2025年5月2日(金)〜2025年5月25日(日)
会場:金沢21世紀美術館
開館時間:10:00 〜 18:00
最終日は15:00まで
休館日:会期中無休
入場料:一般 1200円、大学生・高校生 900円、中学生・小学生 700円
住所:〒920-8509石川県 金沢市広坂1-2-1
TEL:076-220-2800
URL:金沢21世紀美術館

こうの史代は、今年で漫画家生活30周年を迎えます。
こうの史代の漫画は、デビューの最初から、キャラクターも、背景も、等しく愛らしいタッチで描かれています。それは4コマ漫画でも、ほのぼのショートストーリーでも、神話ものでも、戦争ものでも変わりません。戦争ものだから急にシリアスに、というふうに描くことがないのです。これまでの作風の流れを切断しないことで、すべてがつながっている、読者はそう感じます。見た目は愛らしいけれども、力強さ、柔軟さ、しぶとさがその線には宿っています。
こうの漫画は、愛らしいタッチのまま、実に多彩です。どれをとっても、似た作品がありません。ひとつの作品を描くごとに、新しい、まだ見たことのない漫画表現の可能性へ向けて、一歩ずつ歩き続けているからです。こうの史代のいる場所から見ると、見慣れたはずの「漫画」という表現が、新鮮な姿に見えてきます。ほら、まだこんなに描くことがあるよ、というように。そう、決してこうの史代は、一つや二つの作品で、象徴できる漫画家ではないのです。一人の漫画家として、こうの史代が歩いてきたすべての道のりを、この展覧会ではたどります。
本展は、一人で見に来たとしても、きっとさびしくないでしょう。それは、彼女のあたたかい、友達のような目線が、原画を見るあなたと見つめ合うからです。
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