「海を渡った画家たち―フィナーレ!―」軽井沢現代美術館

「1959-12」1959年 キャンバスに油彩 145.5×112.1cm 堂本尚郎

名称:「海を渡った画家たち―フィナーレ!―」軽井沢現代美術館
会期:2025年4月24日(木)~2025年9月23日(火・祝)
会場:軽井沢現代美術館
時間:10:00~17:00 (最終入場時間 16:30)
休館日:火曜日 水曜日 
   ※ただし、GW、祝日・夏期は無休
観覧料:大人 1,000円
   65歳以上・大高生 800円
   中小生 500円
   未就学児 無料
住所:〒389-0111長野県北佐久郡軽井沢町長倉2052-2
TEL:0267-31-5141
URL:軽井沢現代美術館

「朝のオートルート(Martin Du L’ Autorute)」1963年 キャンバスに油彩 130.5×97cm 菅井汲
「朝のオートルート(Martin Du L’ Autorute)」1963年 キャンバスに油彩 130.5×97cm 菅井汲

軽井沢現代美術館は今年最後期を迎えました。昨年は同館の創設者谷川憲正(東京・海画廊創業者)が30年に亘り収集したコレクションの全容を、それぞれの制作の場・時期によって三つのグループに分けて紹介しました。
フィナーレとなる今期を飾るにふさわしい展示は何であろうかと模索しましたが、44名に及ぶコレクション作家の中から中核となる10人に焦点をあてて企画することといたしました。
足で描く 白髪一雄、電気服からイメージされる丸と線のつながりを表現する 田中敦子、アンフォルメルの寵児 堂本尚郎、エコール・ド・パリのスーパースターと評される疾走する作家 菅井汲、孤高の前衛芸術家 草間彌生、画面に図形、文字、矢印を用いて意味の概念を問いかける 荒川修作、「スーパーフラット」を世界に認知させた 村上隆、日本の現代美術第二世代を代表するひとり 奈良美智、ガラス・シリコンオイルなどを用い彫刻の概念を押し広げた 名和晃平、鮮やかな色彩を手で描く ロッカクアヤコ。
彼らはそれこそ1950年代から現在に至るまで「日本の現代美術」を代表するアーティストですが、特筆すべきは、扱うモチーフ、技法、画材等々。全て異なる個性を持っている点でしょう。と同時に、各々の作品から発せられる驚異的とも言えるエネルギーは等しく強烈に観る者の心を捉えて離しません。
コレクターである創設者は彼らの情熱をこよなく愛し、収集し続けました。とりわけ草間彌生の鬼気迫るともいえる作品に対峙する姿勢は創設者を魅了し、彼は収集と並行して、画廊を訪れる顧客への啓蒙に努めました。
10人各々の煌くパッション。果たして鑑賞者の皆様の目にはどう映るのでしょうか。「なんだかむずかしい」と言われがちな現代アートですが、読み解くことに特化せず、ここ軽井沢現代美術館で心を惹かれた作品・アーティストとの出会いがあれば、それこそが美術館冥利に尽きるといえましょう。同館のフィナーレにふさわしい作品群との出会いを存分にお楽しみください。

「女の子」(作品一部) 2007年 キャンバスにアクリル 142×358cm ロッカクアヤコ
「女の子」(作品一部) 2007年 キャンバスにアクリル 142×358cm ロッカクアヤコ
「作品」1970年代後半 紙に水彩 95.2×63.6cm 白髪一雄
「作品」1970年代後半 紙に水彩 95.2×63.6cm 白髪一雄
「1959-12」1959年 キャンバスに油彩 145.5×112.1cm 堂本尚郎
「1959-12」1959年 キャンバスに油彩 145.5×112.1cm 堂本尚郎

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