さいたま文化発信プロジェクト『空想するさいたま』入選作品 “夢をみる、さいたま、仮に”」大宮盆栽美術館

名称:さいたま文化発信プロジェクト『空想するさいたま』入選作品 “夢をみる、さいたま、仮に”」大宮盆栽美術館
会期:2025年11月21日(金)〜2025年12月3日(水)
会場:大宮盆栽美術館
開館時間:11:00〜15:30
休館日:木曜日
入場料:一般310円、大学生・高校生・65歳以上150円、中学生・小学生100円
住所:〒331-0804 埼玉県さいたま市北区土呂町2-24-3
TEL:048-780-2091
URL:さいたま市大宮盆栽美術館
概要:
「夢をみる、さいたま、仮に」は、アーツカウンシルさいたまが主催する「空想するさいたま」プロジェクトの入選作品として、大宮盆栽美術館で展示されるVR映像作品である。さいたま市の文化資源をテーマにデジタル作品を制作し、都市の魅力を国内外に発信する本プロジェクトは、2025年度に「盆栽」「鉄道」「人形」など、地域固有の文化的要素を題材とした作品群を展開している。
本作の作者、徐秋成(ジョ・チウチェン)は、日常と非日常、現実と夢想の境界を探る映像アーティストであり、都市生活者の心理や記憶をテーマにした作品で知られる。本作では、ベッドタウン=「生活都市」としてのさいたまにおいて、最も重要な時間を「睡眠」と定義し、人間が夢を見る瞬間こそ最も自由であるという思想を基点に構築されている。
展示では、観客がVRゴーグルを装着し、夢と現実が交錯する幻想的な都市空間を体験することができる。空を漂う盆栽、宙に浮かぶ列車、人形のように歩く人々など、現実のさいたまを象徴するモチーフが非現実的な形態で再構築され、観る者の感覚を揺さぶる。タイトルにある「仮に」は、現実世界の「さいたま」を超えた想像的次元の存在を暗示しており、夢の中でしか出会えないもう一つの都市を示唆している。
この作品はまた、都市の均質化やデジタル化が進む現代において、人間がどこまで自由に“夢見る”ことができるかという哲学的な問いも内包している。日常の延長線上に潜む空想的世界を、デジタルアートという新しい媒体を通して体験することで、観客は「現代の都市生活」と「人間の想像力」の関係を改めて考えることになるだろう。
作家略歴:
【徐秋成(ジョ・チウチェン / Xu Qiucheng)】
中国出身、現在日本を拠点に活動する映像作家・メディアアーティスト。1990年代生まれ。北京電影学院卒業後、東京藝術大学大学院映像研究科に留学し、都市と記憶、夢と現実をテーマにしたデジタル映像作品を多数発表。VRやインスタレーションを通じて、人間の無意識と社会構造の関係を探る独自の表現を確立している。国際メディアアートフェスティバルなどでも受賞歴があり、アジア圏の若手デジタルアーティストの中でも注目されている。








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