「壁を装う展 – Wall Covering and Beyond」21_21 DESIGN SIGHT

「壁を装う展 - Wall Covering and Beyond」21_21 DESIGN SIGHT

名称:「壁を装う展 – Wall Covering and Beyond」21_21 DESIGN SIGHT
会期:2025年11月29日(土)~2025年12月5日(金)
会場:21_21 DESIGN SIGHT
開館時間:10:00~19:00
休館日:会期中無休
入場料:無料
住所:〒107-0052 東京都港区赤坂9-7-6 東京ミッドタウン ミッドタウン・ガーデン内
TEL:03-3475-2121
URL:21_21 DESIGN SIGHT

概要:
「壁を装う展 – Wall Covering and Beyond」は、インテリアメーカーのサンゲツとコンテンポラリーデザインスタジオ「we+(ウィープラス)」による共同リサーチプロジェクトの成果を紹介する展覧会である。創業1849年以来、人々の暮らしを彩る壁紙や床材を生み出してきたサンゲツが、その膨大なアーカイブと技術的蓄積を基盤に、「壁装材」という概念をデザインと文化の両側面から再解釈する試みを行う。

日本の壁装文化は、気候風土や住宅様式の変遷、さらには西洋文化との交流を通して独自の発展を遂げてきた。紙・布・塩化ビニルなど多様な素材と装飾技法の融合によって、機能性と美意識を両立させる「日本的な壁」の文化が形成されている。本展では、サンゲツのアーカイブに残る歴史的な壁紙資料と、現代デザインの視点から生まれた新しい表現が交差し、「壁を装う」という文化行為の意味を問い直す。

展示では、「素材」「光」「時間」「空間」などのテーマを軸に、壁装材がどのように空間の印象を変え、人の感情や記憶に作用するかを体験的に提示。we+による実験的な造形展示は、壁そのものをひとつの「生きた表面」として捉え、視覚と触覚を通して「空間と人の関係」を再考させる。サンゲツの技術的精度とwe+の詩的思考が交わることで、壁装という日常的な行為の背後にある文化的・美学的な層が立ち上がる。

本展は、デザインを産業と文化の交差点として位置づける21_21 DESIGN SIGHTの理念を体現しており、生活空間に潜む「装飾」と「機能」の境界を探る研究的展示でもある。単なるインテリアの提案ではなく、壁を媒介として「人と空間の関係性を装う」という行為の新たな可能性を示す。

作家略歴:
we+(ウィープラス)は、安藤北斗と林登志也による東京拠点のコンテンポラリーデザインスタジオ。素材の特性や社会現象、時間の概念をテーマに、プロダクト、インスタレーション、リサーチを横断する活動を展開。国内外のデザイン機関・企業との協働を通して、既存のデザイン領域を越えた実験的表現を試みている。

サンゲツは、1849年創業の日本を代表するインテリアメーカー。壁紙、床材、カーテンなどの開発を通して、生活空間における美と機能の調和を追求してきた。本展ではその膨大なアーカイブを活かし、伝統と先端デザインを結ぶ新たな文化的視座を提示する。

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