開館35周年記念展覧会 秋冬展「吉祥文様と草虫-京都の中の朝鮮美術」高麗美術館

開館35周年記念展覧会 秋冬展「吉祥文様と草虫-京都の中の朝鮮美術」高麗美術館

名称:開館35周年記念展覧会 秋冬展「吉祥文様と草虫-京都の中の朝鮮美術」高麗美術館
会期:2023年09月02日(土) 〜 2023年12月10日(日)
会場:高麗美術館
時間:10:30~16:30(入館は16:00まで)
休館日:水曜日
料金:一般:500円
   大高生・65歳以上の方:400円
   中学生以下:無料
   ※障がい者手帳をお持ちのご本人様と付添者1名は無料
住所:〒603-8108京都府京都市北区紫竹上岸町15
TEL:075-491-1192
URL:高麗美術館

高麗美術館は、2023年で開館35周年を迎えます。これを記念し、春・夏・秋の3回にわたり、創設者である故・鄭詔文(1918-1989)が蒐集した約1,700点の朝鮮半島の美術工芸品から選りすぐった品々をご紹介します。秋冬展では、吉祥の願いが込められた文様の見られる品々を紹介し、朝鮮民族の紋様に込められた「寿福」と「双喜」の願いをご覧いただきます。
高麗時代の宝相華文(ほうそうげもん)は、朝鮮王朝時代には「長生」「富貴」を象徴する吉祥文様として変化しました。この吉祥文は絵画だけでなく、陶磁器や木工品などの意匠にも使われました。そこには「子孫繁栄」や「長寿」といったより現世的な願いへの変化が認められます。
朝鮮時代中期に流行した草虫図は、明るく明確な輪郭線で描かれた点が特徴です。このような草虫文様は、朝鮮後期(17世紀後半)に入ると、陶磁器や螺鈿漆器にも描かれます。やがてこの流れは、朝鮮半島特有の「長生文(ちょうせいもん)」へと発展していきました。この長生文とは、鳳凰や龍、鶴、鹿、亀、松、岩、柘榴(ざくろ)、葡萄(ぶどう)、霊芝(レイシ)などの吉祥文様を組み合わせて描くことで、健康や長寿、子孫繁栄、厄除けを願ったものです。
高麗美術館の鄭詔文コレクションには朝鮮半島由来のあらゆるジャンルの文化財が網羅されていますが、陶磁器や絵画、木工、刺繍、ポジャギ(布)など、そのすべての文物に共通するものは、民衆の願いでもある吉祥文様ではないでしょうか。ジャンルを越えた鄭詔文コレクションならではの展示から、朝鮮半島の人々の吉祥の願いが込められた、平和で時々ユーモラスな文様をお楽しみください。
※2階の常設展では、作家・司馬遼太郎をはじめ、日本の多くの友人たちと鄭詔文の連隊の軌跡を映像と写真で紹介しています。併せてご高覧ください。

関連記事

コメント

  • トラックバックは利用できません。

  • コメント (0)

  1. この記事へのコメントはありません。

ピックアップ記事

  1. 「第十四回 I氏賞受賞作家展」岡山県立美術館
  2. わが街ながのゆかりの作家展 中村明個展「混ポジション」長野市芸術館
  3. 「東京造形大学 写真研究所 ―ミクロな視点とマクロな視点―」BankART KAIKO
ページ上部へ戻る