特別展「小川晴暘と飛鳥園 100年の旅」奈良県立美術館

小川光三《聖林寺 十一面観音像》飛鳥園蔵 ©Askaen.inc

名称:特別展「小川晴暘と飛鳥園 100年の旅」奈良県立美術館
会期:2024年4月20日(土)~2024年6月23日(日)
会場:奈良県立美術館
時間:9:00~17:00 (最終入場時間 16:30)
休館日:月曜日※ただし4月29日、5月6日は開館
   4日30日(火)、5月7日(火)
観覧料:一般 1,200円
   大・高生 1,000円
   中・小生 800円
住所:〒630-8213奈良県奈良市登大路町10-6
TEL:0742-23-3968
URL:奈良県立美術館

小川晴暘《新薬師寺金堂 十二神将 伐折羅大将像》飛鳥園蔵 ©Askaen.inc
小川晴暘《新薬師寺金堂 十二神将 伐折羅大将像》飛鳥園蔵 ©Askaen.inc

奈良を中心に各地の仏像を撮った写真家・小川晴暘(おがわせいよう 1894-1960)。彼が創立した仏像撮影専門の写真館・「飛鳥園」は2022年に創立100年を迎えました。
兵庫県姫路市に生まれた小川晴暘は、画家を志して上京しますが、奈良で仏像などの文化遺産に感銘を受けたのを機に写真に傾注するようになります。1922年、美術史家・書家・歌人として知られる會津八一の勧めで奈良に「飛鳥園」を創業し、奈良の仏像や寺院を中心に文化財・文化遺産の撮影に精力を傾けました。
撮影だけでなく東洋美術の研究にも熱中し、奈良に居を移した志賀直哉や京都大学総長も務めた濱田青陵をはじめ、文化人・知識人との交流も深めました。さらに日本のみならず、中国の雲岡石窟、韓国の石窟庵、仏国寺、インドネシアのボロブドゥール遺跡、カンボジアのアンコール・ワットなど、アジアの文化遺産の調査・撮影も積極的に行いました。
小川晴暘の写真は、常識を覆す大胆な発想と画才にも恵まれたことでも分かる美への強いこだわりと感性によって、仏像を主題に神秘的な写真空間を生み出すことに成功し、文化財の記録・資料という枠を超えて、仏像写真を芸術の域にまで昇華させた画期的なものでした。小川晴暘は1960年に逝去しますが、写真館飛鳥園の活動は小川光三、小川光太郎へと引き継がれ、その活動は現在も奈良の地で続いています。
本展は、小川晴暘・光三親子の写真作品を中心に、文化財保護活動を支えると同時に仏像写真を芸術の域に高めた飛鳥園の活動を振り返ります。

小川晴暘《東大寺法華堂 伝月光菩薩像》飛鳥園蔵 ©Askaen.inc
小川晴暘《東大寺法華堂 伝月光菩薩像》飛鳥園蔵 ©Askaen.inc
小川光三《東大寺法華堂 不空羂索観音像と天蓋》飛鳥園蔵 ©Askaen.inc
小川光三《東大寺法華堂 不空羂索観音像と天蓋》飛鳥園蔵 ©Askaen.inc
小川晴暘《飛鳥園前》飛鳥園蔵 ©Askaen.inc
小川晴暘《飛鳥園前》飛鳥園蔵 ©Askaen.inc
小川光三《聖林寺 十一面観音像》飛鳥園蔵 ©Askaen.inc
小川光三《聖林寺 十一面観音像》飛鳥園蔵 ©Askaen.inc

関連記事

コメント

  • トラックバックは利用できません。

  • コメント (0)

  1. この記事へのコメントはありません。

ピックアップ記事

  1. 「第十四回 I氏賞受賞作家展」岡山県立美術館
  2. わが街ながのゆかりの作家展 中村明個展「混ポジション」長野市芸術館
  3. 「東京造形大学 写真研究所 ―ミクロな視点とマクロな視点―」BankART KAIKO
ページ上部へ戻る