「木下千春 日本画展 薫風を纏う」日本橋三越本店

梅ノ宵  20号

名称:「木下千春 日本画展 薫風を纏う」日本橋三越本店
会期:2024年5月15日(水) ~ 2024年5月20日(月)
会場:本館6階 美術特選画廊 最終日午後5時終了
住所:〒103-8001 東京都中央区日本橋室町1-4-1
TEL: 03-3241-3311
URL: 日本橋三越本店

ツバメ 

20号
ツバメ 
20号

このたび日本橋三越本店にて個展を開催させていただくことになりました。三越の画廊での個展は初めてとなります。
新緑の眩しい5月半ばに開催ということで「薫風を纏う(くんぷうをまとう)」というサブタイトルをつけました。
樹々の若葉が芽吹くこの季節は、誰しもが明るく眩い緑に心を動かされることでしょう。
私もこの時期はじっとしていられず、制作の合間をぬって、あちらこちらに出かけては自然を観察し、その美に胸を踊らせ、 画帳にむかって奮闘しています。
ある時はスケッチしている私の脇をイタチがぴょんぴょん弾むように田んぼの畔道を駆け抜けたり、またある時はシジュウカ ラの巣を発見したり。湿地の水溜りにいるザリガニの子供の群れも、なかなか絵にするのは難しいですが、ジッと見ていると そのかわいらしさにわくわくしたりします。
小さな春を描きながらこの美しい季節が繰り返しやってくることに幸せを感じ、永遠を願わずにいられません。
「美しい地球で平和に生活し続けていける世の中にしていく」ことが言われる昨今ですが、鑑みると日本画の世界は道具、素材、 技法、そのどれをとってもまさに地球の環境を壊さず、資源も使いすぎずに、描かれてきています。それがどれだけ凄いこと なのか、何十年も日本画に携わってきて、ようやくわかってきました。日本絵画の伝統技法の歴史の重みに身が引き締まる思 いがします。
日本画は、その素材の特性がわかってくるまでにどうしても長い時間がかかってしまいます。 もちろん日本画の歴史を受け継いできた先輩たちの足元にも及びませんが、齢を重ね、多くの経験を積んできた今だからこそ、 表現したいものと技法が一致するようになってきました。 日本画は、その場その時だけではなく、後々の人にまで愛され、大事にされ育っていく絵画だと思います。 薫風を感じた時のように、いつまでも新鮮で長く愛でてもらえるような作品が今回、展示出来ていたら嬉しいかぎりです。
木下千春

囁き 

6号
囁き 
6号
梅ノ宵  20号
梅ノ宵  20号

関連記事

コメント

  • トラックバックは利用できません。

  • コメント (0)

  1. この記事へのコメントはありません。

ピックアップ記事

  1. 「第十四回 I氏賞受賞作家展」岡山県立美術館
  2. わが街ながのゆかりの作家展 中村明個展「混ポジション」長野市芸術館
  3. 「東京造形大学 写真研究所 ―ミクロな視点とマクロな視点―」BankART KAIKO
ページ上部へ戻る