「王国時代の冬衣裳/首里那覇鳥瞰図屏風/沈金・堆錦の漆器」那覇市歴史博物館

「王国時代の冬衣裳/首里那覇鳥瞰図屏風/沈金・堆錦の漆器」那覇市歴史博物館

名称:「王国時代の冬衣裳/首里那覇鳥瞰図屏風/沈金・堆錦の漆器」那覇市歴史博物館
会期:2022-02-04(金) ~ 2022-03-02(水)
住所:〒900-0015 沖縄県那覇市久茂地1丁目1番1号パレットくもじ4階
TEL : 098-869-5266  FAX : 098-869-5267
URL:那覇市歴史博物館

 特別展示室では、毎月「国宝 琉球国王尚家関係資料」の美術工芸資料および文書資料をとおして、琉球国王尚家の歴史と、王国時代の遺物をご紹介しています。
 1月の美術工芸資料は、染織資料は尚家資料と福地家資料から、王国時代の冬衣裳をご紹介します。気候が温暖な琉球でも、冬になると絹や木綿でできた防寒着を着用しました。木綿は現在では夏物という印象が強いのですが、苧麻や芭蕉よりふっくらとして暖かいため、冬物として利用されていました。
 また、上級士族はさらに裏地をつけて袷衣裳にし、防寒を高めました。また、内側に中国式の丈が短い絹製の袷衣裳「馬掛子(マークヮー)」「唐ビーター」を重ね着することもありました。
 調度品は、「首里那覇鳥瞰図屏風」と、「朱漆芭蕉万年青文沈金堆錦金衝立」をご紹介します。
 「首里那覇鳥瞰図屏風」は、王国時代の首里から那覇の前島付近までの風景を描いています。このような上空から見下ろす形で描いた絵を、空を飛ぶ鳥の目線から描いた図という意味で「鳥瞰図」と呼びます。
 「朱漆芭蕉万年青文沈金堆錦衝立」は、片面が芭蕉、片面が万年青(おもと)の文様が沈金で描かれています。縁の部分には色とりどりの貝と海藻が堆錦で描かれています。
 文書資料は、「芥子園画伝」を紹介します。「芥子園画伝」は清代に刊行された彩色版画絵手本で、「中城御殿」の朱印があり、尚家の御物であったことがわかります。
 その他、横内家資料から「神猫図」をご紹介します。上級絵師として、御後絵(国王の肖像画)や円覚寺の仏画制作に携わった山口宗季(唐名:呉師虔/号:雲谷/1672~1743)作の「神猫図」は、神秘的なまなざしと柔らかい空気をはらんだ体躯を巧みな筆致と淡彩で表現した、近世琉球絵画の名品です。
 王国時代の貴重な記録と、精緻な美術工芸品をどうぞご覧ください。
(公式サイトより)

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