特別展「線表現の可能性」国立国際美術館

宮﨑豊治《Seeing…》1981年 国立国際美術館蔵

名称:特別展「線表現の可能性」国立国際美術館
会期:2024年11月2日(土)~2025年1月26日(日)
会場:国立国際美術館
時間:10:00~17:00、金曜・土曜は20:00まで
   ※入場は閉館の30分前まで
休館日:月曜日、11月5日、1月14日、年末年始(12月28日~1月4日)
   ※ただし11月4日、1月13日は開館
観覧料:一般 1,200円(1,000円)
   大学生 700円(600円)
   ※( )内は20名以上の団体料金および夜間割引料金(対象時間:金曜・土曜の17:00~20:00)
   ※高校生以下・18歳未満無料(要証明)
   ※心身に障がいのある方とその付添者1名は無料(要証明)
   ※本料金で、同時開催のコレクション展も観覧できます
住所:〒530-0005大阪府大阪市北区中之島4-2-55
TEL:06-6447-4680
URL:国立国際美術館

木村忠太《南仏の六月》1980年 国立国際美術館蔵
木村忠太《南仏の六月》1980年 国立国際美術館蔵

一枚の絵は一本の線を引くことから始まります。線にはいろいろな種類があります。直線、曲線、点線、波線。描く材料によっても線の表情はさまざまに変化します。鉛筆やペンが生み出す細く尖った線。木炭やチョークの太く軟らかい線。また、伝統的な東洋画の筆と墨による運筆法は、「書画一致」と呼ばれ、線に作者の人格が表れ出るものとされてきました。線描画は、かつては完成作のための習作や下絵として描かれ、対象の形態を明確に輪郭づけるためのデッサンとしての役割を担ってきました。線は世の中のあらゆる存在を分節化し、各々を意味の世界へと定着させるための手段でした。その際、現実には存在しない輪郭線という抽象的概念が絵画の基盤となりました。一方、20世紀以降に誕生した抽象絵画では、独立した線表現として、線そのものが有している造形性が重視されるようになっていきます。画家たちは新しい線の創出を目指し、線はかつてない多様な表情と表現性を具えていくことになったのです。こうして、線は絵画の原点であると同時に、今なおその表現領域を拡大し続ける、古くて新しいテーマとなっているのです。
本展覧会は、版画・素描を中心に、絵画、彫刻、写真を加えた約150点の作品によって、現代美術における線表現の多様性を示す機会とするものです。

不動茂弥《形影の狭間(7)》1981年頃 国立国際美術館蔵
不動茂弥《形影の狭間(7)》1981年頃 国立国際美術館蔵
須藤由希子《家と駐車場》2007年 国立国際美術館蔵
須藤由希子《家と駐車場》2007年 国立国際美術館蔵
中村一美《オレンジ・プレート》1986年 国立国際美術館蔵
中村一美《オレンジ・プレート》1986年 国立国際美術館蔵
福岡道雄《ピーチ・ハウス》1974年 国立国際美術館蔵
福岡道雄《ピーチ・ハウス》1974年 国立国際美術館蔵
宮﨑豊治《Seeing…》1981年 国立国際美術館蔵
宮﨑豊治《Seeing…》1981年 国立国際美術館蔵

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