「夢の江戸へ―美人画と歴史ロマン」町田市立国際版画美術館

  • 2025/9/8
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水野年方「三十六佳撰 くつわや 明和頃婦人」、明治26年(1893)、町田市立国際版画美術館蔵(後期展示)

名称:「夢の江戸へ―美人画と歴史ロマン」町田市立国際版画美術館
会期:2025年9月26日(金)~2025年12月21日(日)
   前期 9月26日(金)~11月9日(日)
   後期 11月11日(火)~12月21日(日)
   ※前期・後期で展示替えあり
会場:町田市立国際版画美術館
時間:10:00~17:00 (最終入場時間 16:30)
休館日:月曜日 
   ※ただし10月13日(月)、11月3日(月)の祝日と振替休日は開館し、翌火曜日は休館
観覧料:無料
住所:〒194-0013東京都町田市原町田4-28-1
TEL:042-726-2771
URL:町田市立国際版画美術館

浮世絵は江戸時代初期に誕生して以来、浮世すなわち当世を題材とし、遊郭の花魁や芝居町の歌舞伎役者といった当代のスター達を描きつづけました。ところが明治時代になると、政府による極端な欧化政策に対する反動として、江戸時代を回顧する風潮が生まれてきます。世間の感情を敏感に察知し、その需要に応じてきた浮世絵のなかにも、過ぎ去った時代を題材とする作品があらわれ始めました。
本展で紹介するのは、月岡芳年(つきおかよしとし 1839-1892)と水野年方(みずのとしかた 1866-1908)による美人画です。明治時代に活躍したこの二人の浮世絵師は、師弟の関係で結ばれながら多くの共通する画題に取り組み、江戸時代の女性像もそのひとつでした。しかしながら彼らが描いた江戸は、必ずしも正確な歴史理解に基づくものではありません。そこに表されたのは江戸時代を理想化した姿であり、史実にしばられない「夢の江戸」とも言える世界だったのです。
芳年と年方の没後、浮世絵は急速にその姿を消していきます。当世を題材としていたはずの浮世絵が過去を描き始めたことは、図らずも浮世絵の終焉を暗示しているようです。浮世絵最後の傑作をお楽しみください。

水野年方「三十六佳撰 くつわや 明和頃婦人」、明治26年(1893)、町田市立国際版画美術館蔵(後期展示)
水野年方「三十六佳撰 くつわや 明和頃婦人」、明治26年(1893)、町田市立国際版画美術館蔵(後期展示)

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