「版画家レンブラント 挑戦 継承 インパクト」国立西洋美術館

名称:「版画家レンブラント 挑戦 継承 インパクト」国立西洋美術館
会期:2026年7月7日(火)〜2026年9月23日(水)
会場:国立西洋美術館
開館時間:9:30~17:30(毎週金・土曜日は20:00まで、入館は閉館の30分前まで予定)
休館日:月曜日(ただし祝日の場合は開館し、翌平日休館)
住所:〒110-0007 東京都台東区上野公園7-7
TEL:050-5541-8600(ハローダイヤル)
URL:国立西洋美術館

概要:
「版画家レンブラント 挑戦 継承 インパクト」展は、17世紀オランダ黄金期の巨匠レンブラント・ファン・レイン(1606–1669)を、画家としてだけでなく、卓越した版画家として再検証する企画である。絵画作品と並び、彼の芸術観を根底から支えたのが版画であった。光と闇、信仰と懐疑、人間の尊厳と哀しみ——そうしたテーマをレンブラントは、エッチングやドライポイントという繊細な技法を駆使して追求した。

本展では、アムステルダムのレンブラント・ハウス美術館をはじめとする国内外の主要コレクションから、代表的な版画および関連素描、油彩を含む約120点が出品される予定である。中でも《窓辺でエッチングを制作する自画像》(1648年)をはじめとする一連の自画像は、芸術家としての自意識と表現への渇望を象徴する重要作として位置づけられる。

展覧会は「挑戦」「継承」「インパクト」の三部構成で展開される。第1章「挑戦」では、レンブラントがエッチングの技術革新に挑み、光と陰影の劇的な効果を追求した過程を紹介。第2章「継承」では、彼が伝統的な宗教版画や北方ルネサンスの巨匠たちから受け継いだ主題を再解釈した作品群を通じて、創造の系譜をたどる。第3章「インパクト」では、レンブラント以降の版画家たちへの影響を検証し、ゴヤ、ホイッスラー、ピカソら後世の芸術家がいかに彼の精神を継承したかを探る。





作家略歴:
【レンブラント・ハルメンスゾーン・ファン・レイン(Rembrandt Harmenszoon van Rijn, 1606–1669)】
17世紀オランダ・ライデン生まれ。アムステルダムを拠点に活動し、光と陰を駆使した劇的な表現で知られる。絵画・版画・素描を通じて、聖書や神話、肖像、風景など幅広い主題に取り組んだ。版画技術においては、エッチングとドライポイントの融合による豊かな階調表現を確立し、版画を独立した芸術領域へと高めた。晩年は経済的困難に直面するも、内省的で深い精神性を湛えた作品群を残した。代表作に《夜警》《キリストの受難》《百ギルダー版》などがある。








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